フィリピーナと共に
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2015年02月10日

736.海外在住日本人が危ない? 

 先日の日本人人質事件の関係で、物騒な話が飛びかっている。海外に住む日本人が危ない?
 そうなんだ・・、って、それって僕も含まれるのか? 
 ある人によれば、海外に住む日本人は安倍政権のせいで大変な危機にさらされているらしいが、当の本人には危険が迫っている悲壮感はないし、周りにいる日本人にも慌しい動きはない。もちろん、だから、どうしようという話題もない。せいぜい、夜中の一人歩きは避けようねということになるが、それは普段から気をつけるべきことだ。もう一つ、テロで狙われやすい場所に近寄らないということがあるが、これも普段と同じである。ここでいうならタイとマレーシアの国境付近は、過去数回、爆破テロ事件が発生しているから、今はそこに行かない方がよさそうだということになる。それでも今度の休みに行こうというお誘いがあったくらいで、それも特別普段と変わらないのかもしれない。
 あとは追加で何をすればよいのか? といえば、実は何も思い浮かばない。気をつけろといわれても、何をどう気をつければよいか分からないし、ことさら気をつける必要性も感じない。頭がお花畑ではないかと言われたらそれまでだが、仮にどこかで日本人を標的にしたテロがあるとしても、自分とは遠い場所で、自分に無関係に発生するだろうとみんなが思っている。逆にもし本気で心配になるような兆候があるなら、妻子がありますからとさっさと帰国するだろう。僕ならそうする。
 第一、もし本当に海外の日本人に危機が迫っているなら、日本の企業はとっくに情報収集をしていて、間違いなく駐在者に帰国命令を出す。もし本当に駐在者にテロの犠牲者が出たら、世間によってたかって企業責任を問われるからである。日本の、特に大企業は、そんな社会的制裁を最も怖がる。マクドナルドみたいになったらかなわんということである。
 で、結局僕はここで普通に暮らしているし、これからも普通に暮らすことになる。日本にいたって何かの事件に巻き込まれることもあれば、事故に遭うことだってあるのだ。今のところ、テロ関係の事件に巻き込まれる確率は、不慮の事故に遭うそれより低いと思っている。
 これは、基本的にどこに住んでいる人も同じではないかと推測している。実際に魔の手がすぐ近くに迫っていたとしても、本人たちはいたって普通に暮らしていると思われるのだ。そして実際に魔の手にかかる人は海外在住のごく一部の人で、大方の人には何も起こらないというのが、この手の話の結末である。 
 
 安倍総理は人質を見捨てたと声高に言う人もいるが、ではどうすればよかったのか。揚げ足を取り、鬼の首を取ったりと高揚している人がいるが、だったらどうすればよかったのかの持論も分かりやすく展開して欲しいものだ。自己責任で危険を承知で現地に行った人が、かなりの確率で予想されていた通り拉致されて殺された。その責任が政府にあるのか、甚だ疑問だ。(安倍さんがこの事件を政治的に利用した向きもないではないが)
 テロリストに対し、彼らの脅しに屈することは、日本人をさらに危険に陥れることくらい、素人にも分かりそうなものである。テロリストの立場に立って考えてみればよい。日本は水面下交渉で金を払う、たやすく金になる、だからこれからは効率のよい日本人を狙おうという発想になるのではないか。恐喝が得意な不良中高生と同じである。今はほとんど見なくなった企業のストライキも同じだ。賃上げ率不満とストライキを打ち、企業がごめんなさいと賃上げ率をアップすることは絶対にない。それをやったら組合員が、ストライキを打つイコール賃上げ可能と思うからである。だから近代的組合は、ストライキで賃上げ率はアップしないと分かっていて滅多にやらないし、どうしても自分たちの主張を企業にぶつけたいとは、それだけの目的で時間を明確に区切ってストライキを強行する。
 そのようなことが分からず、なぜ救出に全力を尽くさないかとわめく人は、かなりの確率で社会常識が欠落しているように思われる。金銭要求をのまずに人質を助けることは、とても困難なことだ。他国で行われていることだから、場合によってはその国の特殊部隊が強行突入することもある。(ペルーの日本大使館公邸占領事件が一つの例)日本は軍隊を派遣できないから、そんなときでも指をくわえて見ているしかなく、その作戦が失敗に終わっても何も言えない。
 僕は今回、強行作戦を実行できない日本に対し、歯がゆさを覚えた。これで日本がなめられるようなことがあれば、それこそ日本や日本人が、テロのターゲットにされてしまうからである。
 僕はアメリカの利己的な軍事行動に賛同するものではないが、しかし、アメリカを本気で怒らせたらたちまち戦闘機が飛んできて爆弾の嵐になることが分かっていればこそ、世界のテロ組織はアメリカ人に対するテロに慎重になるのだ。そこに抑止力がしっかり働いている。テロを行う側の立場に立って考えれば、その辺りを考慮して行動すべきということは、たやすく想像できるだろう。無差別爆弾テロにしても、多国籍の人が集まる場所でやったら、一度に多くの敵を作ることになる。テロ組織もバカではないから、そんなことはしっかり計算しているのだ。(自暴自棄的行動は別)
 そして、今回のようなISIS(もしくはISIL)といった組織に、平和憲法を持っている日本に何をするかとわめいてみたところで、馬の耳に念仏である。見た通り、人殺しを何とも思わない人たちに、平和的な話し合いが通じるとは思えない。通じるならば、この事件は公になる前に解決していただろうし、通じるはずだと本気で思っている人は、試しに現場に行ってみればよい。きっと再び世間を騒がせる超有名人になること請け合いだ。そうなると分かっているから、本気で行こうと思う人はほとんどいないはずだし、行くという人は政府も本気で止めにかかる。(パスポート返却命令を受けた人が、本気で行こうと思っていたかは疑問だが)個人で死にに行くのは勝手だが、それが国際問題を招き、日本や現地周辺国に迷惑がかかるから、国が本気で止めるのは当たり前である。

 というわけで、僕は昨日の日曜日、平和的な散歩をしてモールの屋外レストランで食事を取り、コーヒーを飲んでまったりしていた。ここマレーシアのペナンには、世界中の企業があるから、モールに訪れる外国人は多種多様である。目の前ではドイツ人のご老体が食事をし、アメリカ人のご婦人が熱心に読書をしながらコーヒーを飲んでいた。テーブルが近くだったので、お互い何人かを確認する程度の会話をして、再びそれぞれの読書や食事の世界に戻った。
 僕は急遽、九日間の休暇を取り、今週末にフィリピンへ帰ることにした。来週ユリの学校で、家族イベントがあるからである。両親が子供と一緒に、ゲームをしたりするイベントらしい。ユリが、「パパも一緒して欲しいなあ」という一言に、僕の心は大きく揺り動かされた結果である。この手のイベントはユリが現在の学校に通い始めてから二度目だが、前回はどうしても都合がつかず欠席した。子供の両親が多数参加するイベントだからユリが不憫で、二度目の今回、僕は少し無理をすることにした。
 今回は少しお土産も持参したくて、昨日の休みに、朝は市場で日本の長いもを買い、その後買った長いもをぶら下げてモールを歩き回っていたのだ。長いもをぶら下げて歩くのは、ハイソなモールに不釣合いで格好悪いのは分かっていたが、市場は朝だけだから、どうしてもそうする必要があったのだ。
 ある店にあるものを物色しにいった際(お土産のネタばれになるので、詳しくは書けない)、長いもをぶら下げているとはいえ日本人はお金持ちに見えるらしく、店員にとても高いものを奨められた。僕は正直に、これは自分のポケットマネーで買うのだから、それほどバジェット(予算)がないというと、男性店員は「I Know I know (分かる分かる)」と軽口をたたくように言い、僕を別の陳列棚に連れて行った。そこには、さっき見たきらびやかなそれとはあまりに対照的で貧相な安物が並んでいて、予算的にはとってもよかったが、それらを眺めていて僕は突然悲しい気持ちに襲われた。店員に対し、お前に俺の何が分かるのだとさえ言いたくなってくる始末だ。僕は少し見栄をはり、「これはあまりに品物がチープだ、別の店も見てみる」と言い残し、長いもをぶら下げてその店から退散した。
 そんなことを繰り返しながら、朝から散々歩き回り足が棒のようになったので、少々値段が高めは承知で、モールのレストランに立ち寄ったという次第だ。海がすぐ近くに見えて、自由気ままな潮風が体をすり抜ける。なんと癒される場所かとまったりして、冒頭に述べたようなことをぼんやり考えていた。
 ふと、気持ちよいと思っていた潮風に、不思議な規則性があることに気付いた。自由気ままと思っていたその風が、見事な周期性を持っているのだ。二秒ほど風が吹きぬけ、一秒ほど無風になる繰り返しである。なぜだと思い、周辺の木の葉やモールの飾り付けを注視すると、まるで揺れていない。これはおかしいと思い周囲をぐるりと見渡すと、僕のすぐ後ろにある大きな柱の上で、扇風機が首を振っていた。潮風の正体を知ってしまった僕は、少しがっかりして残ったペリエを急いで飲み干し、ご老体とご婦人に軽く挨拶し席を立って買い物を続行した。

 今のところ僕とその周辺の日常は、文字通りの日常で、このような平和に満ちている。
 世間の単なる噂話程度の話をもとに、海外在住日本人が危険にさらされたなどと検分もなく大げさに騒ぎたてるブログ記事を見ると、他人事ながら、なんだかなあという歯がゆいような、または白けるような気持ちにさせられる。そんな風に騒ぐ人は、一事が万事で何でも騒ぐ。自己主張のためなら、こじつけや簡単にばれる嘘も平気だし、ばれた嘘の証拠隠滅も平気で行う。とにかくそんな姿勢がたやすく透けて見えてしまうから、またまた、なんだかなあということになる。せめて、むむむっとひきつけられるような、納得させられてしまうような、あるいは騙されてしまうような内容にして欲しいと、思わず切に願ってしまうわけである。



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この記事へのコメント
こんにちは〜
お元気そうで何よりです。
今回の事件は、『人の生きる目的って何なんやろ〜』。しばらくの間、自問自答してましたが、いつしか結論の出ぬまま、いつもの生活に戻ってしまいました。(苦笑)
今日は午前中の会議で、「もしかして今週は休みあったよなぁ〜」と独り言。周りから冷たい目線で「明日休みですよ〜」と言われ、ラッキーやら忘れ過ぎるこの頭を嘆くやら。。。(爆
週末はご家族と一緒で楽しそうですね。でも、移動ばかりでご自愛くださいね。
では。
追伸)広島は何処の店?そっと教えてください。(笑
Posted by masa at 2015年02月10日 14:21
>masaさん
こんばんは。先日はお付き合い下さいまして、ありがとうございました。
日本はお休みなんですね。今日は静かで仕事がはかどりそうです。
広島の店、本当に名前を覚えていないんですが、グーグルマップで見ると、おそらく流川通りのクラウンビル二階に入っている店かなあ。。。。全く自信ないのですが、その通り沿いにあるのは確かだと思います。
レディースドリンク一杯1500円に驚きました、会計の時に初めて。。。汗
女の子が頑張っているので、支払いは安くなかったですよ。。。汗
結構楽しみました、いろんな意味で。。。汗
今度探してみて下さい。
ご一緒できたらもっと楽しそうですね。
Posted by mark at 2015年02月11日 01:45
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