フィリピーナと共に
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2009年04月03日

始めてのフィリピン セブへの旅立ち7

事が終わり、ジェニーはすぐに着替え始めた。
僕の中の常識では、普通は余韻を楽しむものである。
それにも関わらず…。

「you can sleep」(ここで寝てもいいよ)

「no. I have to go back」(帰らなくちゃ)

帰るということは分かった。それならそれで、引きとめることはない。
やはり体を売ることだけが目的で、ここへ来たのだ。
もっと、純粋なコミュニケーションを期待していた僕の中に、裏切られたような気持ちが込み上げてきた。

そうであれば、ここでお金を渡すべきなのだろう。
まだ全てを信じきれていない僕は、遠慮がちに聞いた。

「you need money?」(お金がいるよね?)

「yes」

やはりそうだ、お金なのだ。
しかし、いくら渡すべきなのか、さっぱり見当がつかない。

「how much?」(いくら渡せばいいの?)

「it’s up to you」(あなた次第よ)

とりあえず財布から500ペソ(約1000円)を2枚取り出し、恐る恐る差し出した。

彼女はだまっている。僕の出したお金を受け取らずに、そのお札を見つめている。
これでは少ないのか?
もう2枚、500ペソを財布から取り出した。日本円にして合計4000円。
すると彼女は

「OK」

と言い、そのお金をようやく受け取った。

僕はジェニーに、思い切って料金システムについて聞いてみた。
紙とボールペンと電子辞書を用意した僕に、彼女は筆談や図を使いながら、システムについて教えてくれた。

フィリピンのゴーゴーバーは、基本的に連れ出しができる。
ゴーゴーバーでなくとも、客の横に女の子がついて酒を飲む店は、大半が連れ出しOKらしい。
お店で働いている女の子は、それを承知で働いている。
客からリクエストがあった場合、女の子に拒否権はない。

女の子を店の外へ連れ出す際は、お店には「Bar Fine」という名目のお金を支払う。
最初は、この「Bar Fine」をなかなか理解できなかった。

「Bar Fine」は、100%が店の取り分であるが、店によっては女の子へのチップを含む場合もある。
それは「Bar Fine」の金額で、客が判断すべきものらしいが、その辺の判断基準や、その場合の女の子へのチップはどうするか?などについては、よくわからなかった。

僕が先ほど店で飲んだ分の伝票にも、「Bar Fine」が含まれているそうだが、支払いを立て替えてもらったので、よくわからなかった。

いずれにしても「Bar Fine」の基本は、女の子の売上げ見込み分の補償である。
客がそれを支払うことで、店が女の子の連れ出しを許可するというシステムになっている。
店にお金が入ってくるから、店側も女の子の連れ出しを積極的に勧めるということだったのだ。

店の中には小グループがいくつかあり、それを統括しているグループリーダーがいる。
先ほど店にいた年配ママさんも、グループリーダーの一人。
自分のグループの収益を上げると、自分のサラリーがアップする歩合制らしい。
だからリーダーは、自分の受け持つ女の子を、少しでも多く客に紹介し、少しでも連れ出ししてもらうように、客に働きかける。

そして女の子も、連れ出しがなければ生活が苦しい。
驚いたのは、彼女達の給料である。
ビキニを着てステージ上で踊る子は、1日200ペソ(400円)。
もしビキニを着用せず、自分の服で働く場合には、1日100ペソ(200円)しかないというのだ。

ジェニーのお店は、「Bar Fine」を100%、店が取るそうだ。女の子のバックはない。
僕は、「Bar Fine」として、店に750ペソを支払っていたらしい。
「Bar Fine」に女の子の報酬が含まれていない場合、女の子は客から直接チップをもらう。
だから僕はジェニーに、それ相応のチップを支払わなければならないということだ。

そのチップの相場について尋ねたが、それについては教えてもらえなかった。
だから、僕がジェニーに渡した2000ペソが、高い安いかは、わからなかった。

おおよそシステムについては、わかった。
ジェニーはタクシーで自宅に帰るとのことだったので、授業料及びタクシー代として、追加で500ペソを渡した。

彼女は、またお店に来てとだけ言い残し、部屋を去った。

長い1日だった。
始めてフィリピンへ来たばかりだというのに、たくさんの事があり興奮が冷めやらない。
しかし静まり返った部屋に一人残された僕の心は、不思議な寂しさでいっぱいになっていた。

(初めてのフィリピン セブへの旅立ちシリーズはこれで終了です。
この後の日々については、フィリピン セブ編にてお伝えしていきます。)

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2009年04月01日

初めてのフィリピン セブへの旅立ち6

「please turn off the light」(電気を消して!)

「ハ?」

「light!」(電気)

「ア〜、オーケー」

唐突に電気を消してと言われて、部屋の明かりを落とした。
完全に彼女のペースで物事が進む。
暗闇の中で、二人の男女がベッドの上で、お互い上を向いてただ黙っている。
次の日の朝は早く起きなければならないのに、とても眠れる状況ではない。

すると彼女は、突然優しく小さな声で

「its ok」

とポツリと言った。
見るとジェニーは眼を閉じながら、体を上に向けたまま、いいよと言っている。

さすがの僕も、ここで全てを察した。
いや、薄々感づいていたのだから、確信を持ったというべきだ。
やはりそうだ。彼女は体を売るためにここに来た。

僕は妻も恋人もいない。何も障害はない。彼女もきっとお金が欲しいのだ。
それでも、もっとずうずうしく迫ってきてくれるのなら、フンギリがつくのだが、何か悲しそうな雰囲気が漂っている。

彼女の態度は
(ほんとは、すごくいやだけれど、いいわよ、どうぞ)
と言っている。

(やっぱり、だめだ!)
ここで手を出すと、何か大切なものを失うような恐怖感がまとわりついている。
いや、もしかしたら、ただ格好をつけたかっただけかもしれない。
お金がもったいないわけではなかった。まだ手持ちのお金は十分にある。
しかしその状況で、突然獣に変身することは、自分のプライドが許さなかった。

もし僕が英語を話せるのなら、そんな自分の気持ちを説明できた。しかしできなかった。
ここは態度で示すしかない。
僕は彼女に背を向けて、寝るふりをした。
しかし彼女が僕の背中でささやいている。

「you don’t like me?」(私のこと、きらい?)

「No! I like you」(そんなことないよ。あなたのことは嫌いじゃないよ…)
※読者の方へ。この英語、ほんとは少しおかしい…。

次の瞬間、彼女が自分の唇を、僕の唇に重ねてきた。
あくまでも軽くゆったりとした、断続的なキス。
捕まえたかと思うと逃げてしまい、追いかけるのをあきらめると、また挑発してくる。
そんなキスだった。
まだあどけなさが残る彼女が、自分の体を細い腕で支えながら、二つの手で僕の頬を優しく包んでいる。
そして僕も彼女の体を抱きよせてしまった。

禁断の果実を一旦口にしてしまった僕は、いつの間にか没頭していた。
しかし彼女の反応は最低限のもので、ほとんど受身の、事が終わるのをじっと待っているようなものだった。
終えた後の僕にも、後悔の念が残っている。

愛のないセックスとは、こんなに後味が悪いものだということを、実感した。
いや、しかし、これから愛が芽生える可能性もある。これは単なる始りにすぎないかもしれない。
自分の中で言い訳を繰り返す。
しかしその後、僕はもっと大きな虚無感を味わい、そんな想いは吹っ飛んでしまう。

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初めてのフィリピン セブへの旅立ち5

言葉の通じない、20才近く年下のかわいい女の子ジェニー。
身長160cm弱で足の長いスリムな体型。豊富な黒いストレートヘアーが、背中中間のやや下までを覆っている。

水商売の子ではあるが、派手でさはない。
アクセサリー類は、安っぽいネックレス身につけているだけ。
指輪は一つもしていない。
香水は控え目で、そばにくると石鹸のような香りが漂ってくる。
やや濃い目のファンデーションと赤い光沢のある口紅だけが、唯一彼女を夜の女と感じさせる。
化粧を落とす時間が無かったのか・・。

ホテルに入るまで、異性というよりは、友達を部屋へ迎え入れるという感覚だった。
それにも関わらず、ホテルのエレベータの中でジェニーと二人きりになった時には、心臓が高鳴った。
そしてその時僕は、かつて経験したことのないシチュエーションに、戸惑いを覚え始めていた。

言葉をかわせないことが重荷である一方で、頭の中が、なにかエキサイティングな感覚に支配されていく。
エレベータの中での沈黙が、それを増加させていく。

少し前までは、全く見ず知らずだった人間と、さも親密な関係のようにしていることへの違和感。
自分がこれほど若い女の子と一緒に、ホテルの部屋へ行こうとしていることへの違和感。
初めて会ったにも関わらず、ジェニーが自分を信用しきっているように見える違和感。
そう、違和感だらけ・・・。

その違和感が、未知だった世界の入口に立っているのかもしれないという、エキサイティングな感覚に繋がっているのだったが、その時は僕自身、それを認識していない。

エレベータが静かに10Fに到着し、ドアが開いた。
部屋のキーを挿しドアを開け、彼女を先に部屋へ入れる。

彼女が、まだ整っているベッドの端に腰を下ろし、部屋の中を見まわしている。
そして、すぐにポーチから電話を取り出し、どこかへ短い電話をした。
(後で気が付いたのだが、彼女はお店へ、どこホテルの何号室に入ったと報告していたのだ。自分の安全確保のためである。ホテルを出る時も問題の有り無しを報告するルールになっているらしい。)

「drink? or tea?」・・(何か飲む?…と言いたい。)

「water!」・・(水。)

たったこれだけのやり取りで、とりあえずコミュニケーションが取れていることへの安堵感。
さて、次はどうする?それじゃ、もう帰りなさいはおかしい。
でも会話をするにも、英会話力ゼロでは、どうしようもない。

その時ひらめいた。

「my english no no!」・・(僕は英語はだめだめ。)
「please teach English」・・(僕に英語を教えてください。)

「ah…, first you take a shower!」・・(先にあなたシャワーしなさい。)

「シャワー?」
「you shower? or me shower?」・・(あなたがシャワーしたいの?それとも僕にシャワーしろといってるの?)

「you first!」・・(あなたが先)

「ファーストミィ?」
ファーストってどういうこと?

「next you?」・・(それじゃ次はあなたってこと?)

「yes」

「why you shewer?」・・(どうしてあなたがシャワーするの?)

「you first!」・・(あなたが先よ)

はあ?やはり会話になっていない。
少なくとも、僕はそう感じた。
ここで断固とした態度を取るべきか?それともいいなりになってしまうか?
しかしまだ十分に、この状況がよく飲み込めていない。

「ア〜、オーケー ユー・・ニード・・シャワー? ホワイ?」

「you first!」・・(あなたが先よ)

今度はシャワールームを指しながら言われた。

「ア〜、オーケー?」

カードや現金が入った財布がズボンのポケットに入っていることを確認し、渋々服を着たままシャワールームに入った。
もしかして、僕の持っている財布が目当てなのか?などと考え始めていた。
しかしシャワーを終えて部屋に戻っても、彼女はやはり部屋にいた。

僕が終わってからは、やはり彼女もシャワーを浴びた。
シャワールームから出てきた彼女は、さっきまではいていたジーンズをシャワールームに脱ぎ棄て、Tシャツだけの姿で現れた。
そして無言でベッドの中に潜り込んだ。

「you sleep?」(あなたここに泊っていくの?)

「yes」

僕はどうして良いかわからずに、たばこを吸い、ホテルのガイド等を見ながら、どうするかを思案していると、ジェニーは「Hey!」と言って、ベッドの上で、自分の横に来いというジェスチャーをしている。

そして僕も、ベッドにいるジェニーの横に潜り込んだ。

※( )中の和訳は、僕がその時伝えたかったことで、必ずしも文中の英語と意味が一致しません。

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