フィリピーナと共に
ブログ構成がわかる目次はここから入れます
2009年04月10日

セブ12 I love you

翌朝目覚めた僕は、自分に寄り添ってぐっすりと眠っているリンを見つめていた。
昨夜の出来事が、まるで夢のように感じられた。
あれだけ求め合ったのに、まるで実感がなかった。
彼女は今、僕の恋人になったのか、それとも単なる彼女の気まぐれなのか?
それがきまぐれではないことを望んでいた。

静かにベッドから抜けだし、カーテンの端から外をのぞくと、その日も青空が広がっていた。
白い雲と青空のコントラストが鮮やかだった。
隣のアヤラショッピングモールのパーキングは、まだ開店前でガランとしており、むき出しのアスファルトがわびしく見えた。
仕事へ行く人たちの往来が見える。
世間は何も変わらずに、同じような毎日を繰り返しているように見えた。
僕とリンも、そうなのであろうか。
それとも今日からは、何か変化があるのだろうか。
変化があるとしたら、それは幸せな変化なのか、それともその反対か。

彼女を部屋に残したまま、一階のラウンジへコーヒーを飲みに行った。
昨夜の出来事を一人で回想していたその時、リンから電話がかかってきた。
どこにいるかという要件だけだったが、すぐに部屋に戻ると、リンはまだベッドの中で半分寝ていた。
彼女の横に行くと、彼女は両手を僕の首の後ろに回し、キスをしてから
「おはよう、ジャパニーズ」
と、おどけた口調で声で言った。
明らかにそれまでとは違う接し方だった。
以前よりずっと親密になったように感じられた。
それよりも、昨夜のことで、そんな行為が自然になったのだ。
恋人のような雰囲気が継続していることに、安心感を覚えた。


昼食は二人でカオナグリルへ行った。
何本かの柱の上に、屋根だけが乗っているオープンスペースのレストラン。
屋根の下にはテーブルが10卓ほどあり、屋根の外にも、大きな木で木陰になるような箇所に、数卓テーブルがある。
陽射しを避けながら風を感じていると、暑いフィリピンでも爽快な気分を味わえる。
屋外レストランは屋内のそれと違い、隣のテーブルに会話が漏れることを、気にする必要がない。
僕はリンに、なぜ昨夜、突然その気になったのかを尋ねてみた。

リンは答えてくれた。
前から僕の恋人になりたいという気持ちはあったこと。
僕が日本へ帰った時には、本当に悲しかったこと。
そして、ずっと一線を越えないように気を付けていたのは、僕はいずれ日本に帰って、リンの事を忘れてしまう人だからということ。
リンはゆっくりと丁寧な英語で、順を追って自分の気持ちや考えを話してくれた。
僕は相づちをうちながら、リンの話に聞き入っていた。

ひとしきり話をしてから、リンは
You really love me? (私のことは、本当に愛しているの?)
と、唐突に聞いてきた。
それはリンも一番聞きたかったことだった。

僕はイエスと答えたが、答え方が軽すぎたかなと自分で思った。
リンは、イエスだけ?と、下から僕をのそくような仕草で、いたずらっぽく聞いてきた。
そんな彼女の顔には、かすかな笑みがあった。
リンの意図はすぐわかった。I love you と言えと言っているのだ。

日本人の僕には、その言葉を口にするのは照れ臭かった。
しかもランチを食べる公衆の場所で、外人のように自然にはできないものだ。
それでも周囲をちらっと確認してから、その言葉をリンに伝えた。
おそらくぎこちなかったに違いない。
リンも I love you too so much. と、so much を強調して返してくれた。
その言い方が、ふざけているようではあったが、リンも照れ隠しをしているのがわかった。

リンの口からその言葉を聞いたのは、もちろん初めてだった。
僕も照れ隠しで、サンキュー サンキューと2度復唱し、冗談ぽく言葉を返した。

お互いの気持ちを確認し合った二人の間には、その後他人行儀な壁がなくなった。

宜しけばポチっと↓
人気ブログランキングへ


posted at 17:00
Comment(0) | TrackBack(0)
カテゴリー:セブ編
エントリー:セブ12 I love you

セブ11 結ばれた夜

ボホール島で3泊した後、再びセブ島へ戻ってきた。

マリオットホテルへ戻ったら、宿泊客がいなくなってしまったという話で、あやうく警察に連絡されるところであった。
ホテルでは、僕が何かの事件に巻き込まれたのではないかと、心配していた。
出かける当初は、ホテルに留守にする事を伝えるべきだと考えたが、英語で説明するのが億劫になり、2日くらいであれば大丈夫だろうと、そのままにしたのである。

その日の夜は、夕食を終えた後にバーで軽くお酒を飲み、旅の疲れを癒すために、いつもより早めに部屋へ戻った。
先にシャワーを浴び、ベッドの上でくつろいでいた僕のところへ、シャワーを終えたばかりのリンがやってきた。

いつもであれば、軽いキスをして、僕の横でTVを見たり、雑誌を読んだり、二人で話をしたりするのだが、その日のリンは、キスをしながら、僕に抱きつく手をいつまでも離そうとしない。
キスもからみつくような、感情を込めたものだった。
どうしたのかと彼女に尋ねたが、ライトを消してとだけ言われ、再び唇を重ねてくる。
長い時間を一緒に過ごしてきた彼女が、初めてみせる態度であった。

予期せぬ彼女の行動に戸惑いはあったが、僕の心はすぐに彼女を愛しく想う感情に支配され、彼女を抱きしめキスを返した。
抱きしめたときに、彼女がTシャツの下に、上から下まで何も身に付けていないことに気づいた。

ゆったりとした長いキスが続いた。
彼女の手が、僕の下腹部へとむかい、僕の手は彼女のTシャツの中へ忍び込んだ。
初めて彼女の胸に触れた。
やせ型の彼女の乳房は、それほどふくよかではなかったが、僕の手のひらは、張りのあるしっかりとした存在感を感じとっていた。
やがて彼女の息づかいに変化があらわれ、二人は抱き合いながら、何も聞こえず何も見えない二人だけの世界へと、はまり込んでいった。
彼女の長い黒髪、細い肩、くびれたウエスト、しまったヒップ、細い足首・・23歳の若さを見事なまでに表現している彼女の全てが、愛しくてたまらなかった。
そして二人の体が上へ下へと入れ替わり、それまでの時間を取り戻すかのように、時間をかけて愛し合った。
感情のままに求め合い、そしてふたりの絶頂の時が重なり合った。


彼女が僕の腕の中で目を閉じている。
胸のあたりで、リンの静かな息づかいが感じられる。
尋ねたいことはたくさんあった。
なぜ突然・・・

が、一番聞きたかったことは、もはや言葉にして尋ねる必要はなかった。
彼女と抱き合うことで、十分察していた。
お金が目当てではなかった、これは愛であると、信じて疑わなかった。

二人はいつの間にか、幸せを感じながら深い眠りについていた。

宜しけばポチっと↓
人気ブログランキングへ


posted at 12:00
Comment(0) | TrackBack(0)
カテゴリー:セブ編
エントリー:セブ11 結ばれた夜
2009年04月09日

セブ10 ボホール旅行

ボホール島へは高速フェリーで行った。

実はボホール島は二人にとって初めてではなかった。

以前小型セスナを借りきって、日帰り旅行をしに行ったことがある。
リンは生まれて初めて乗った飛行機に興奮ぎみだったが、パイロットのアクロバット飛行サービスで、具合が悪くなってしまった。
宙返りや急降下は、遊園地のジェットコースターよりも、はるかにスリルを味わうことができた。
高速フェリーと並走し、手を振るフェリーの乗客とのコミュニケーションを楽しんだりした。
フィリピンの美しい海を存分に満喫できるのも、小型セスナのよいところだった。
リンは、海の色は青いのかと驚いていた。
僕は、そんなことをまじめな顔で言うリンに、驚いていた。



その日の宿泊は、パングラオ島に決めた。
パングラオ島は、ボホール島タグビラランの南に位置する小さな島で、ボホール島とは橋で行き来ができる。
フェリーの船着場でトライシケルを拾い、適当なホテルに連れて行ってくれとお願いした。
パングラオ島には、プライベートビーチを持つリゾートホテルがいくつかある。
港からはトライシケルで30分以上も走ったと思う。

大きなゾートエリアなので、どこへ連れていかれても、そこそこの場所だろうとたかをくくっていた。
しかしドライバーが気をきかせてくれて、安さだけが取り柄のホテルへ連れて行ってくれた。
他をあたろうかとも思ったが、既に日も暮れていたし、宿泊もできるというので、そこで手を打った。
レストランがないと言われた瞬間やめようと思ったが、食べるものは売店で売っているということで、思いとどまった。
その日の夕食はカップラーメンとスナックになった。

ホテルの奥はすぐ砂浜である。
カップラーメンを食べた後、二人でテキーラの瓶とカラマンシーをぶら下げ、砂浜へ行ってみた。
何もない場所であったが、見上げると、それまで見たこともない満天の星が広がっていた。
二人は砂浜に腰を下ろし、テキーラをあけた。
カラマンシーは、日本でいうとゆずのような柑橘系の果物である。
それを二つに切って、手のこうに絞り汁をたらし、それをなめながらテキーラを飲むのだと、リンに教わった。
静かに流れるゆったりとした時間と空間を満喫していた。
ホテルは最低ランクであったが、かつて経験したことのないような、ロマンティックな夜だった。



翌日は、持ってきたガイドブックを調べ、プライベートビーチを持つリゾート、ボホールビーチクラブホテルへ移動した。
広大な敷地に、様々なリゾート施設を持つホテルである。
部屋は全て独立したコテージで、砂浜に隣接している。

部屋の前にあるハンガーモックに寝そべって、潮風を感じながら音楽を聞いたり本を読んでいると、ようやくリゾートへきたぞという、ゆったりとした気持ちになる。

夕食は、ホテルのレストランで好きなものを食べることができた。
間近に海が見える、オープンスタイルのレストラン。
ところどころに、演出として松明の炎が設置されている。
リゾートの中は、どこの場所も南国ムードでいっぱいであった。

そして夕食後は、誰もいないプールサイドで、二人でテキーラを飲んだ。
プールは、水底にライトアップ用の照明がついており、夜の暗闇に美しく浮かび上がっている。
二人は水着を持っていなかったが、酔った勢いで、下着になってプールに入った。
そこで初めて、彼女は泳げないということがわかった。

ホテルが気に入ったので、翌朝ホテルへもう一泊の延長をお願いした。

ボホールでは3泊したが、二人はまだ一線を越えていなかった。
2ベッドルームで僕が彼女と別のベッドで寝ようとすると、なぜ一緒のベッドじゃないの、一緒に寝ようと言われるほど、彼女とは打ち解けあっていた。
しかし同じベッドで寝ても、それからセックスをするような雰囲気にはならなかった。
いや、そんな雰囲気をあえて作らないように、気をつけていた。
彼女の中で、まだそれを許す気持ちがないような気配があった。
彼女にその気がないのなら、僕は一切手を出すつもりもなかった。
僕は、今の関係でたくさんの楽しい時間を過ごすことに、満足もしていた。
彼女との一番最初の約束、ノーセックスの言いつけを破り、それまでの関係を壊してしまう方が、よほど怖かった。
だから、決して我慢をしているわけではなかった。
自然にそうなるのを待っていた。

宜しけばポチっと↓
人気ブログランキングへ


posted at 17:00
Comment(0) | TrackBack(0)
カテゴリー:セブ編
エントリー:セブ10 ボホール旅行

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。