フィリピーナと共に
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セブ編:カテゴリの記事一覧です。

2009年04月09日

セブ9 再開

セブ空港前は、相変わらず送迎の人でごった返していた。

この人ごみの中で、リンは僕を見つけてくれるのか?
それ以前に、本当にここへ来てくれるのだろうか?

人ごみの中、つま先立ちで、少しでも自分の顔を人より上げる努力をしながらリンを探す。
少しずつ空港から出た人が少なくなっていく。

人がまばらになり始めた頃、僕の携帯が鳴った。
リンからだった。今あなたを見つけた、その場で待っていてと言われた。
どこからの電話かと、あたりを見回している時に、目の前にタクシーが停車しリンが現れた。

久しぶりのリン。
いつも細い両肩を露出した服を着ているが、その日もそうだった。
袖無の白のニットが胸元までを覆っている。
脇から上は日本人よりも白い肌が露出されていた。
リンはそのタイプの服が好きだったし、よく似合ってもいた。

宿泊はマリオットホテルだった。
ショッピングセンターでも、カフェでも、ランチを食べるレストランでも、映画館でも、歩いて行ける便利なホテルだ。
チェックインをし二人でホテルの部屋に入ったが、恋人でもない二人に、再開の熱いキスがあるはずもなかった。
それでも再開に興奮し、早速お土産を出そうとする僕をリンが制止し、食事を先にしようと提案してきた。
そして食事の場所として、思い出深い「チャーコール」の名を、二人ほぼ同時に言い、笑いあった。

僕が日本にいる間に、リンはゴーゴーバーを辞めていた。
結果的に、入店してすぐに辞めたことになる。
無職の身なので、時間は充分にあった。
生活をどうやって維持しているのかは気になっていたが、お金の話になるのが怖くて何も聞けないでいた。

食事をした後は、彼女が以前働いていたエクソティカに、二人でお酒を飲みにいった。
僕たちは、彼女のかつての同僚である友達2人を横に呼び、しばらく楽しい会話にふけっていた。

アメリカ人の客が、リンをカウンター越しみて、彼女をここへ呼べないかと店に交渉をしていた。
店の女の子が、彼女は僕の連れの客で、ここのホステスではないと、説明していた。
少し鼻が高かったが、アルバイトをしたいならどうぞなどと、余裕の冗談を言ったりした。

12時を回ったあたりで、ホテルに帰ることにした。
リンはどうするつもりなのか、そこでようやく尋ねてみた。
彼女は「オフコース」という言葉を使い、もちろん一緒に泊まると答えてくれた。

最初に会った時のように、リンは「セックスは無し」と念押しはしなかったが、それでも僕は、以前からの二人のスタイルを守り、一線は越えないようにした。

ベッドの上では、積もる話や、今回のバケーションのプランを二人で話し合った。

リンが一番気になっていたのは、僕がなぜ、セブに舞い戻ってきたかということだった。
僕がまた彼女に会いに来るという言葉を、彼女は信じていなかった。
もしかして、夜遊びを楽しむためにだけに、戻って来たのではという疑いさえ持っていた。
または自分の体だけが目当てで、わざわざセブまで来たのではないかという疑いも持っていた。
僕はただただ否定し、リンに会いたかっただけだと主張した。

その日の夜、このバケーション中にボホール島へ行き、2〜3日宿泊しようと決めた。

セブにいる間は、ショッピングや映画、マッサージ、レストラン、ダウンタウン、公園と、いろいろな場所を楽しんだ。
フィリピンの名物バス、ジプニーやトライスケルに初めて乗った。
初めて行ったダウンタウンは、会社の連中に言わせると、危なくて近づいてはならない場所らしいが、普通に買い物ができる場所だった。
モールで自転車を買い、タクシーに無理やり積み込み、公園で二人で乗り回した。
ミスタービーンの映画を観て、二人で大笑いをした。
今思うと、忘れられない思い出を、たくさん作った時だった。


フィリピーナが良く眠る話は以前書いたが、彼女が眠りたい時には、僕は日本から持参した本を持って、お気に入りのオープンレストラン「カオナグリル」へ出かけた。
そこで、イカのフライをつまみに、ビールとマンゴジュースを交互に飲みながら、ゆっくりと本を読むのが好きだった。
リンはホテルの部屋で目覚めると、電話もせずにカオナグリルへやってくる。
そして本に熱中している僕の背後から、突然抱きしめてくる。
そして僕が、「よっ!久しぶり」というのが常であった。

日本へ帰国する以前から、日曜はいつも、11時頃にカオナグリルへ行き、本を読みながら2時頃やってくるリンを待っていた。
その頃にはフィリピーナタイムにも慣れ、約束の時間から2時間遅れは、平気で待てるようになった。
リンも、日本人が時間に厳しいということを知り、遅くとも1時間遅れで待ち合わせ場所に現れるようになっていた。

セブに出張した3か月間、リンと出会ってからは本当に楽しい時間を過ごしていた。

ボホールは、ホテルを予約せず飛び込みで行こうと決めた。
どうなるかわからないので、適当に食糧も買った。
お酒はテキーラを一本と、テキーラ用にカラマンシーを50個も買っただろうか。

マリオットは、そのままにして行くことにした。
チェックアウトをするのが、面倒くさかったからだ。
そして、ボホールへ出かけることを説明するのも面倒だった。
それがもとで、後ほど危うく大騒ぎになるところでだった。

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カテゴリー:セブ編
エントリー:セブ9 再開
2009年04月08日

セブ8 再びセブへ

日本へ帰国したのは、3月の中頃であった。

帰国便、朝7:40発のPR434を搭乗ゲートで待っている間、リンからメッセージが届いた。
いろいろありがとう、あなたのクレージートーキングが恋しい、良い旅を、気を付けて、と書いてあった。

レージートーキングとは、僕の冗談話のことである。
リンはいつもゲラゲラと笑ってくれた。

まだ7時を過ぎたばかりである。
朝が苦手なフィリピーナが、こんな早朝に起きて見送りメッセージをくれたことが、嬉しかった。

刺激的な3か月間のセブ滞在であった。
そして、会社でアジア出張組がいつも話していた、中国やフィリピンの出張は大変だ、地獄だというあの話は、少なくともフィリピンについては、全くの嘘だということがわかった。

フィリピン出張組は、ほとんどの人間が現地での夜遊びを満喫している。
遊びにかけては、みんなベテラン揃いだった。だからいつでも出張は大歓迎なのだ。
遊んでいることを、みんなで口裏を合わせ秘密にしているだけだった。

僕はこうして、後ろ髪を引かれながらフィリピンを後にした。


日本へ到着した時には、フィリピンを出発した時より数倍も落胆した。
とうとうリンとは、本当に離れてしまったという寂寞の想いであった。

帰ってから早速リンへ電話しようと思ったが、国際電話の掛け方や料金が良くわからない。
ふと飛行機の中でもらった、ブラステル国際電話カードを思い出した。
無料5分間通話がついていた。(現在はメンバー登録しないと無料にならない)
説明通りにかけてみた。本当にリンにつながった。

ほとんど無事に帰りついたという話だけで終わった。
5分は短すぎた。話題がたくさんあったわけではなかった。
いざとなると、何を話してよいかわからなかった。
電話での英会話は、直接会話よりはるかに難しく、何度も聞き直さなければならなかった。
故に中途半端な会話の途中で5分が終了したのだった。

その後僕は、このブラステルで週に2〜3回はリンに電話をした。
ブラステルの電話料金は、コンビニでリチャージできる。
一回のリチャージを2000円に設定したので、僕は1週間に最低2回は、コンビニに2000円を運ぶことになった。

4月も半ばが過ぎ、ようやく5月になろうとしていた。
ゴールデンウィークが始まる。
僕は、ゴールデンウィークにリンに会いに行くため、セブ行きのチケットを購入していた。
数か月前までは、プライベートでフィリピンへ行くなど、思ってもみなかったことだった。

お土産は、彼女のリクエストで、DVD付きのミニコンポを買った。
蓋を開けずに、購入時の梱包のまま空港へ持ち込んだ。
香水も買った。空港の免税店で、新発売のキャンペーンをやっていたシャネルのチャンス。
彼女をイメージして、その香りを確認した。
それ以外にもチョコレートやカップヌードル、クッキーなど、自分の着替えより多いお土産が、バッグの中に満載だった。

1か月半ぶりの再会に、はやる心をおさえつつも、いよいよフィリピン再訪の時がきた。
5時間のフライトが長かった。
起きていると時間が過ぎるのが遅いでの、睡眠を試みるが、どうしても眠れない。
本を読み、音楽を聞き、雑誌をながめ、とにかく時間つぶしに労力を費やした。
そしていよいよセブ空港へ着陸。

リンは本当に迎えにきてくれるのだろうか?
顔を見るまでは、不安が消えなかった。

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セブ7 リンとの別れ

僕の出張期間は3か月であった。
リンと過ごす日々は楽しくて、時が経つのが惜しく、そして早かった。

いよいよ明日は日本への帰国となる日。
最後のデートとなるその日、食事の場所はリンが初めて連れて行ってくれた「チャーコール」を選んだ。
高級レストランより、リンが初めて教えてくれた場所ということにこだわった。
それが僕の本当の気持ちだった。

明日はお別れだというのに、彼女は寂しくなるといった言葉も態度もなかった。
どちらかというと陽気で、いつもよりおしゃべりだった。

僕も特別な言葉をかけることはできなかった。

彼女と一緒にいるのは本当に楽しかった。
しかし、彼女の真意を最後までつかみ切れず、心のどこかにハードルを設けていた。
もし愛してしまった時に、裏切られたら耐えられないと思っていた。
そんなことで、傷つきたくなかった。
友達として好きだという気持ちから、できるだけ踏み越えないように、セルフコントロールしていたのだった。

僕はその日、会社のメンバーと合流することになっていた。
帰国に際して、送別会を開いてくれることになっていたので、時間に制約があった。

いよいよお別れをしなければならない時間がやってきてしまった。
最後の乾杯をした。
本当に楽しかったと、心の底からリンにお礼を言った。
リンはそんな僕に対して

「Bye Bye Japanese!」

と、おどけ口調で言った。

「バイバイジャパニーズか・・なんか簡単だな」
と、少しがっかりした。

ふとリンの顔を見た時、彼女の大きな目に、みるみる涙が溜まっていった。
まっすぐ僕を見ている彼女の大きな目が、涙でキラキラ光っていた。
突然の変わりように、僕は狼狽した。
リン本人も、しまったというような表情をした。
その時初めて、彼女の本当の心を見つけたような気がした。
少なくとも、友達以上の、心ある付き合いだったということを、彼女の涙が物語っていた。

チャーコールを出てタクシーを拾うまでの間、歩きながら僕は彼女に約束した。
また必ず会いにくることを。

最後に彼女は僕の頬に軽くキスをし、タクシーで去っていった。
彼女を乗せたタクシーのテールランプが、名残惜しさの欠片も見せず、通りの向こうへ消えていった。

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カテゴリー:セブ編
エントリー:セブ7 リンとの別れ

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