フィリピーナと共に
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2009年04月05日

セブ3 リンとの出会い

相変わらず夜の街を徘徊していた。
時折、新規開拓もした。タクシーで通りの名前を告げ、適当なネオンの下で降ろしてもらう。
セブに来てからほぼ1か月、すでに手慣れたものだった。

その日は最初から、初めての店に行こうと決めていた。
マリオットホテルからマンゴアベニューへ出て、右折後ほどなく走ったところに、そのネオンを発見した。
名前はExotica(エクソティカ)。通りから10mほど引っ込んだ場所に店がある。
隣や向いにも、いろいろな店が軒を連ねていたが、その界隈には出入りしたことがなかった。

初めて行く店のドアをくぐる時は、やはり心臓が高鳴る。
店内は、ドアのすぐ目の前にカウンターがあり、そのカウンターは、センターにあるステージを四方から取り囲むように設置されている。
音楽は大音量で流れているものの、ビキニ姿の女の子が踊っているわけではなく、これまで行ったゴーゴーバーとは、少し雰囲気が異なっていた。

カウンター席に腰を下ろすと、さっそくお店の女の子達がやってきた。
いつも間にか、5〜6人に取り囲まれている。

年配の女性が多く、濃いめの化粧顔が並んでいた。
一目で日本人受けしないだろうなとわかるホステス達だった。
だから会社のベテラン陣から、この店の名前が上がったことがないのかと、内心納得していた。

半分も理解できないが、みんなよくしゃべる。
ふと左側をみると、若いきれいな子が、ポツンと立っていた。
きりっとした眉毛と、細い顔立ちの中で、大きな眼がダイヤのようにきらきら輝いている。
短めのスカートと両肩を大きく出したシャツを着ている。

一人だけ、何も話をせず、ただ傍らで立っているだけの女の子。
僕は、周りと雰囲気が違うその子に、横に座るよう勧めた。
他の子が、サァーッと所定の持ち場に帰る。

彼女の名前はリン。服装や化粧、雰囲気が、水商売を感じさせない子だった。
彼女は、給料は安くても、ビキニでダンスをするのはいやな口だった。
その店では、ステージに上がらない、ただ一人の子であった。

リンと話をして、僕は他の子たちとの大きな違いに気が付いた。
彼女は、僕が彼女の英語を理解できなくても、決して

nothing(なんでもない)
never mind(気にしないで)

と、話を打ち切ったりしない。
僕が理解できるまで、丁寧に、表現を変えたり、話のスピードを落としながら、じっくりと説明してくれる。
そして、僕が話をする時は、大きな眼でまっすぐ僕の顔をみながら、しっかりと聞いてくれた。
時には僕の英語を直してくれ、わからない時には、眉間に軽くしわをよせ、大きな眼をさらに開いて、わからないという表情を作った。
決して面倒がらずに、会話をしてくれる。

そしてもう一つの大きな違いは、最後まで外への連れ出しをお願いされなかったことだった。
それも初めての経験だった。

店を出る時には、彼女と電話番号を交換した。
3時間余りがあっという間に過ぎていた。

リンと僕は、それから3年間付き合うことになるのだが、その時は、全く予期していなかった。

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カテゴリー:セブ編
エントリー:セブ3 リンとの出会い
2009年04月04日

セブ2 夜の徘徊

仕事はいつも5時に終わる。日本と違い規則的だ。
6時にはホテルへ帰っている。

その当時、僕に趣味はなかった。
一人でホテルに帰ると、暇を持て余す。
すると必ずと言っていいほど、ゴーゴーバーで覚えた、あの刺激が欲しくなる。
免疫のない僕にとって、あの世界はまるで麻薬にようなものだった。

女性の体が欲しかったわけではない。
事実、お金で女性を買うことはしなかった。
ジェニーの時に感じた虚しさが尾を引いていた。
しかし、日本ではできない、スリリングな恋愛をしてみたいとも思い始めていた。

週に2〜3度ほど、セブにある様々な店に、出入りするようになった。
マンゴアベニューだけでも、その手の店は数知れずある。
セブシティーの中には様々なネオンが乱立していた。

ゴーゴーバーの他に、KTV(カラオケ)にも行った。
KTVは日本のカラオケとは違い、必ず女性が横につく。
カラオケルームに入ったあと、この中から選んで下さいと、女性がずらずらとその部屋に入ってくる。
勢ぞろいした女性の中から、お気に入りの子を選ぶと、その子がずっと傍らで相手をしてくれる。
勿論お持ち帰りもできる。
必ずと言ってよいほど、本人もしくはグループリーダーから、その手のお誘いがある。

それ以外にも、店内のステージで、トップレスやオールヌードのショータイムをしている店もある。
いずれの店も、女性を選んで自分の横に座らせる。
そしてどの店でも、お決まりのように、持ち帰りを勧められる。

僕はジェニーの時の苦い経験から、持ち帰りには慎重になっていた。
たまにお気に入りの子がいても、ほとんど持ち帰りには応じなかった。
応じても、一緒にディスコに行くだけで、いくら頼まれてもホテルの部屋には連れていかなかった。
そしてホテルには行かなくても、必ず小遣い程度のチップを渡した。

そんな僕のスタイルに、友達のように接してくれるな女性も増えてきた。
友達になると、いろいろな裏情報を教えてくれる。

あのお客さんは変態で、部屋の中ではこんなプレイを強要されるとか、あの子は麻薬中毒だとか。
そして自分のプライベートでは、子供が何人いて、父親はとっくに逃げてしまっていないとか。
父親は日本人だという女性も、何人か出会った。

話を聞いていると、みんな事情があって、その仕事をしている。
まともな仕事をしたくても、働く場所がないというのが、共通している。

ジェニーの時にも感じたことだが、セブの店で働いている女の子は、みんな質素な感じを受ける。
水商売特有の派手さがない。
贅沢をするために、そんな仕事をしているわけではないということがわかる。

だからみんなしっかりとした目的を持っている。
子供にしっかりとした教育を受けさせたい。
お金を貯めたら自分のビジネスを始めたい。
家族を養うには、仕方がない。弟や妹が学校を出るまではがんばる。

子供や親・兄弟のために、身を粉にして働いている女性がとても多い。
だから僕は、飲み代の他に、本人に500ペソ(1000円)のチップを渡して店をでる。

恋人が見つかりそうなわけでもなかったが、そんな日々は充実していた。
たとえ有料でも、寂しい時に相手をしてくれる人がいるというは、心の隙間が埋まるものだ。
だから僕は、それなりにそんな日々を満足していた。

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カテゴリー:セブ編
エントリー:セブ2 夜の徘徊

セブ1 ジェニーとの再会

セブへの旅立ちで、僕の苦い経験談を、つらつら書いた。
その後どうなったのか・・・

初めてフィリピン セブへ来た当日、僕はいきなりゴーゴーバーに連れていかれ、そこで出会ったジェニーを、ホテルの部屋に連れ帰った。

連れ帰る過程はどうであれ、僕も少しは有頂天になり、それが彼女の仕事だったと分かった時には、崖から突き落とさたような気分になった。

しかし、それから2日、3日と仕事をしているうちに、いつの間にか彼女がどうしているのか、気になり始めた。

どうにも気になり始めたので、ちょうど5日後の土曜日、僕はまた、彼女の店に行くことを決意したのだ。
今度は一人で行くことにした。

ホテルの部屋で、行き方を反復した。
タクシーを拾い、「Fire House」という。
もし運転手がわからなかったらどうしよう・・・。
住所もストリートの名前もわからない。
いや、その時はその時だ。
それよりも、彼女は店にいるのだろうか?

いろいろなことを考え始めると、出かけるのをやめたいとも思った。
しかし、もう一度お会いたいという気持ちが、それをかき消した。

タクシーで店の前に到着した時に、僕の心臓は口から飛び出るくらいに、鼓動を強めていた。
気分が悪くなるほどだった。
初めて一人で、海外の怪しいバーに行く。
少し前までは、考えられない事だった。

店に入り、カウンター席に座る。
すぐに、この前と同じママがやってきた。ママにジェニーと告げる。

彼女はすぐに、にこやかな顔でやってきた。
今日は黒いビキニ姿。ロングブーツも黒。
やはり私服でいるより、ずっと大人びて見える。
カウンターから奥のボックス席に移動した。

僕は覚えてきた英会話集を思い出しながら言った。

「long time no see」(久し振り)
「How are you?」(元気?)

彼女はにこやかに返事をしてくれた。前回の事で、嫌われていないかが心配だった。
とりあえずビールを注文する。

注文を確認する伝票がきた。
ジェニーがそれにサインしろと言っている。
注文するたびに、伝票にサインをするシステムになっているらしい。
前回はそれを、全部会社の連れがやってくれたのだと、その時初めて気が付いた。

店内には、相変わらず騒々しい音楽が流れている。
客は僕の他に、アメリカ人が2人しかいない。

僕とジェニーは、筆談を含め、お互いのことを中心に話しをした。
そして、やはり彼女は聞いてきた。

「please take me to your room tonight too, OK?」(今夜もあなたの部屋に連れて行って)

もう一度お願いされるということは、嫌われていなかったのだと安心した。
今度はすぐにOKを出した。ただし今度は連れだすための条件を出した。

連れていくのはOK。
ホテルに泊まるのも問題ない。でもセックスはしない。
それでもチップは払う。
ただし、このあとどこか、楽しいところへ案内して欲しい。

これが僕の条件。
お金で彼女の体を買うという行為が、自分をおとしめているような気がしていた。
そして、前回味わった虚しさを、繰り返したくはなかった。
でも、違うかたちのコミュニケーションを楽しみたかった。

どこまで自分の真意が伝わったかは別として、おおよそ理解してくれた。
こうして僕とジェニーは、また二人で店の外へと出たのである。

ジェニーが連れて行ってくれたのは、スラバドゥーというライブバンドハウスだった。
日本のクラブ(昔のディスコ)とライブハウスをミックスしたような場所。
ここで2時間も踊った。汗をかき、ビールがうまかった。

彼女の踊りは、カッコいい。体全体を駆使しながらリズムを表現できる。
独特のノリで、音楽を楽しんでいる。
日本人にはまねができない。
彼女自身は何も意識していないだろう。あくまでも自然体だ。

その夜彼女から、明日は日曜だから、セブを案内すると申し入れがあった。
僕は、もしかしてそれも仕事か?と確認をしたら、仕事ではないという。

それで聞き方を変えた。明日も付き合ってくれたら、チップは必要かと。
そしたら
「its up to you」
である。
あなた次第というこの言葉には、その後もよくでくわす。
何も知らない僕には、この言葉をどう理解して良いのかわからず、本当に困る。

お金を期待していることは、なんとなくわかった。
それを承知した上で、日曜日のガイドをお願いした。

彼女はその夜、僕の部屋に泊まった。
同じベッドでは寝たものの、お約束通り二人の間には、何もなかった。
さんざん踊って疲れた二人は、すぐに深い眠りについた。

翌朝、僕が先に目を覚ました。
しかしジェニーは、いっこうに起きる気配がない。
確かに昨晩は寝るのが遅かったが、すでに10時を過ぎている。
今日はどこか、観光に行くはずではなかったか。
だまって様子を見ていたら、ジェニーはようやく11時半に目を覚ました。
無言でシャワールームに行き、シャワーをして着替えて出てきた。

彼女は、僕の行きたいところはどこかと聞いてきた。
どこに行きたい?
僕はセブのことを何も知らないのだから、答えようがない。
それに、それは僕のほうが、聞きたいくらいだ。
僕をどこへ連れて行ってくれるのと。

どうも彼女はだらだらして、やる気がない。
しばらくしてから、彼女はようやく行先を決めたようだった。
ホテルを出たのは、午後2時を過ぎた時間。
タクシーに乗り込み、山道を登っていく。
タクシーの中で、彼女はまた寝ている。
いったいどれだけ眠れば気が済むのか?

僕はもっと会話をしたかった。
少しでも英語に慣れて、もっとコミュニケーションを図りたかった。
しかし彼女は僕と会話をするのが億劫なようだ。
観光気分も大無しだ。

行ったところは、ヒルトップという、セブシティーが一望できる山の上。
しかし、ただ山の上に行って、
「お〜、いい眺めだ」
と一言残し、帰ってきただけ・・・という感じの観光であった。

ホテルに戻ってから、彼女に2日分の5000ペソ(約10000円)を渡した。
僕は何か、割り切れない想いにかられていた。

その日、一人で食べる夕食の最中、僕は考えていた。

彼女はディスコを楽しんで、快適なベッドで熟睡し、タクシーを呼んで行先を指示し、タクシーの中でまた眠りについて、もうおでかけは終わったからバイバイねと、お金をもらう。

ビジネスライクでいいから、ガイドならガイドらしくして欲しかった。
そしてもっと会話を楽しみたかった。

会話が無いことが、僕には一番こたえた。
そして、何か気づかいのようなものが無かったことが、僕を落胆させた。

前回の連れ出しと今回の2日間で、僕は完全に悟った。
お店の中で見せる、あのおねだりモードに騙されてはならない。
僕はセックスを要求しないのだから、彼女の中ではきっと、かなりおいしいカモになっている。
カモがネギをしょって突然現れた、サンタクロースのようなおじさんなだ。

お金だけが目当てで、何も心がない。
彼女は特別悪い子では無いと思う。
おそらく、そのようなスタイルが当たり前なのだ。
それ以上の何かを期待していた自分が、間違いだった。
授業料を払って、いい勉強をさせてもらったということにしよう。

やはり虚しい気持ちでいっぱいになっていた。

その後、彼女とは何度か会ったが、決して外に連れ出すことはしなかった。

しかししばらくして、僕は自分の人生を狂わす女性に出会うことになる。

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カテゴリー:セブ編
エントリー:セブ1 ジェニーとの再会

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