フィリピーナと共に
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2009年08月07日

リン120 後書き

僕がこのブログを書き始めたのは、モナにプロポーズをしたフィリピン旅行から帰国してまもなくである。
その動機は色々あった。

モナとの結婚を決意し、彼女の両親へ挨拶もした。
一時は会社を退職しふらついていた自分の将来の方向性が、漠然とではあるがようやく見え始めた。
おそらくリンにとっても僕にとっても、そしてモナにとっても、人生の中でとても大きな事が起こった数年間だったのではないかと思われるが、一応一区切りつきそうな状況になったはずだった。
しかし僕の心の中で、一区切りつけられなかったのである。
良かったと思うこともあったが、もやもやしているものもあった。

ブログを始めようと思った当時もやもやしていたのは、一番はやはりリンのことだった。
僕とリンは、本当に一区切りついたのだろうかという妙に落ち着かない状態になった。
モナと結婚の約束をし話がどんどん進んでいく一方で、リンの気持ちだけが置き去りになっているような気がしてならなかった。

もう一点は、色々なものを失った自分に対して心の底から納得できていないものがあった。
会社を辞めることになり預金を使い果たし家も失ったけれど、それでもよかったと思える何かを、もう一人の自分が求めていた。

いろいろあったけれど、リンの言葉を借りればそれは過ぎ去ったことなのである。
もう後戻りもできない。
何をどうしたいという具体的なものはなかったけれど、何かを始めないと落ち着かない状態が続いた。
そうこうしているうちに、僕が体験したものを形として残してみようと思い立った。
振り返りをしてみれば、そこに何かが見えてくるかもしれない。
自分がたどってきた軌跡を形で残してみれば、自分の中でもやもやしているものが何か変わるかもしれないし、少しは自分のしてきたことが意味を持つかもしれないと考えた。
それがこのブログに繋がったわけである。

僕がここまで綴ってきた話は、もう何年も前のことから現在に至るまでである。
それにも関わらず、初めてフィリピンを訪れた日のこと、リンとの出会いなど、僕はその詳細を鮮明に覚えていた。

リンにはこのブログのことを話した。
彼女は時々、今何について書いているのと尋ねてきた。
僕はその都度、その時々に書いている話をリンに伝えると「あなた日記をつけていたの?」と僕に聞いてきた。
「いや、記憶だけで書いているよ」と答えると、驚異的な記憶力だと驚かれた。
リンには言わなかったが、実は僕が驚異的な記憶力を持っているわけではなく、それだけリンとの出会いやその後に起こった出来事の一つ一つが、僕にとって刺激的でかつ大切な思い出であったにすぎない。
リンはそのことを見透かして「あなたは本当に私のことを愛していたのねぇ」とふざけた口調で話していた。
僕はそんな彼女に「もちろん心から愛していたよ。あなたもそれを感じていたはずだよ」と堂々と答えた。
しかし僕の記憶力を驚異的だというリン自身も、僕が話す内容や会話の細かい部分までをよく覚えていて、「そうそう」と相槌を打っていた。
そして「子供たちもわたしも、あなたがくれた思い出は一生忘れないわよ」と話してくれた。


振り返ってみれば、僕の人生はこの数年でものすごい激流に飲み込まれたように大きくうねりながら過激に変化した。
もしあの時フィリピンに行かなければ、そしてリンに出会わなければ、僕は会社の中でもう少し出世しながら、顧客と会社の人間とそれにまつわる出来事だけを見つめ仕事に追われていたに違いない。

きっとこのブログに書いた世界などと、全く無縁の世界で生きていたはずだ。
当然世の中にあるフィリピン関係の情報にも興味など持たず、そしてフィリピーナといえば昔TVで聞いた「ジャパユキ」という言葉が持つ怪しげなイメージが先行し、偏見さえ持って生きていたに違いない。
フィリピンパブなどといういかがわしい場所には行くものかと、お高くとまっていた可能性もある。

しかし最初に様々な偏見を持っていた人たちと触れ合うことで、僕は人種や生活スタイルが違っても、みんな同じ人間なのだなぁと理屈ではなく心や肌でそれを感じるようなっていた。
偏見というものが如何に自分の世界を狭くしているのかを知り、差別というものを心の底からいやらしいものだと思うようになっていた。
そう、顧客のアメリカ人がフィリピーナを見下していると知ったとき、僕は彼らを心底軽蔑したし、イギリスの顧客がフィリピン工場のスタッフを下僕のように扱った時には、僕は食ってかかりたい衝動を必死で押さえ込んだ。

かつて自分が上から目線で見ていた人たちが、実は自分よりもはるかにたくましく、そして自分よりもはるかに広い心を持った尊敬に値する人々であることも知った。


とにかくリンとの出会いがきっかけで、僕は様々なものを失ったが、今はモナとベルとその家族、そしてこれから生まれてくる子供を得ようとしている。
それ以外にも、自分の心をきっと豊かにしただろう無形の財産をたくさん得た。
そしてなんとなくであった自分の気持ちや考えを、僕はこのブログに書くという作業を通してきちんと再認識することができた。


それまでブログなどはやったことがなかった。
他人のブログも一度も見たことがなかったので、ブログって何?というレベルであった。
ブログの発行の仕方をインターネットで調べ、とにかく何か原稿を起こして発表してみようというところからスタートした。

最初はこのような長編になることも全く考えておらず、思いついた内容を日々更新していけばよいのかと思っていたのだが、それだと続かないことに気付き途中からきちんと物語風にしようと思った。
タイトルナンバーの前にリンと付けたのも、構成を最初から考えていなかったためで、読者の方には、なぜモナの話が中心になっているのにリンなのだと思った方もいたに違いない。

しかしタイトルナンバーの前の「リン」という文字を外さなかったのには訳がある。
それはモナとの結婚を決意した後に、リンとのコミュニケーションが再開したからである。
もちろんそのコミュニケーションについてはモナに了承を取っていた。
リンとのやり取りの内容については、モナにも正直に話していた。

そして僕は、リンと最後にきちんと話をすることができた。
それを紹介し、僕の中でリンと本当に決別できるようになるまでの話をリンの稿としようと考えていたのである。

僕はこの物語を書きながら、当時と同じ気持ちになりずいぶんとリンのことが恋しくなった。
どれだけ彼女のことを愛していたかも思い知った。
そしてずいぶんと時間が経過してから、リンもやはり僕に対して、本当の愛を抱き続けてくれたのではないかということに気付いた。

同時にモナとの出来事を書いているときには、無性にモナのことが愛しくなった。
この原稿を書きながら、思わず突然モナに電話を入れたこともあった。
普段話しをするときにはスカイプしか使わないので、モナに「どうして電話なの?」と聞かれ「突然声が聞きたくなったから」と答えると、彼女は「アコがいなくて寂しいか?」と嬉しそうに答えていた。


振り返ると、リンの愛は「静」で、モナの愛は「動」だった。
リンが貫いた「静」の愛は時として分かりづらかったが、しかしそれもモナの愛同様、深いものだったような気がする。
僕はこの先の自分の生涯をモナに捧げると強く決意している。
この先「静」の愛についてとやかく考察する必要もなさそうであるが、読者の方にはまだまだ参考になるケースもあるのではないだろうか。


今後モナとの結婚生活で僕の中に何か迷いが生じたら、僕はこのブログを読み返そうと思っている。
どのようにモナのことを愛し、どうして結婚しようと決意したのか、これを読み返せばきっとすぐに思い出す。

リンはモナのことを毛嫌いしているが、モナの性格は誰からも愛される可愛らしいところがある。
川口さんも中華レストランのマスターやその仲間達も、みんなモナの大ファンである。
モナの話し方や、しっかりとした意見、ずばり物事を言っても嫌味がないところなど、それは彼女の人徳だと思われる。
だからお店で働いていたときには人気があったし、ガイドの仕事でもリクエストのリピートが多い。
特に女性客にモナは気に入ってもらえるようだ。

彼女はたまに爆発すると怖いところもあるが、それはきっとビコールの女だからではないか。
ビコールの女は一途で、しかも愛する人に裏切られた時には恐ろしい行動に出るというのが、フィリピンでは有名らしい。
しかし僕は、そんな芯の強さもあるモナを信頼している。
優しいだけでは困難が訪れたときに、二人で乗り越えられない。
だから僕は尻にひかれてもいいと思っている。

モナが面白いことを言っていた。
僕はモナと付き合ってから一貫して、彼女に対して強気だった。
言い方を変えれば冷たかった。
しかしモナは、冷たくされた方が自分はいいのかもしれないというのだ。
東京のおじさんのように、いつも「愛してる」と言われると逃げたくなってしまうらしい。
「あなたはいつも冷たかったから、アコはずっとあなたを追いかけてこれたのよ」
これがモナの持論である。
しかし僕が「それじゃこれからもずっと冷たくし〜よ〜っと!」と言うと、「もうアコのこと泣かせないで」と言うから、彼女も良くわかっていないのが正直なところだろう。

そんな話をされながらも、結婚したら実は彼女の方が強いのではないかと恐れている。
僕の強気はいつも口先だけだが、それに引き換えモナはいざとなると真の強さを発揮する。
しかも住む場所はアウェイのフィリピンであるから、僕は下手にでておかないと捨てられたら生きていけない。
だから僕はきっとモナの尻にひかれると思っている。
しかしそれが夫婦円満の秘訣という話もよく聞くので、それはそれで良しとしている。

まずはできるだけ早く正式に結婚をしてあげなければ、日々おなかが大きくなるモナや彼女の家族の世間体が保てない。
とにかく仕事で身動きができない状態になっているが、もうひとふんばりしフィリピンに行こうと思っている。
さてこの先どうなることやら・・・。
僕の人生放浪は、おそらくこれからが本番になるのではないだろうか・・・・。


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ひとまずこれで「リン」の稿は終了します。
最初は一日のアクセスが100を越えたことで喜んでいましたが、いつの間にかそれがその10倍、20倍と増え、本当に大勢の方に読んで頂きました。
そして温かいコメントも多数頂き、感謝の念に耐えません。
心より御礼申し上げます。

フィリピンでの結婚生活、仕事、出産などについては、今後もブログを通じて皆様にお伝えできればと思っておりますが、基本的にはそれらを2009年9月中頃から再開したいと考えております。
それまでは不定期にアップをしながら、この先どのようなスタイルで書きつないでいこうかを考えたいと思っております。

もし時間があれば、ここまで書いてきた内容を少し整理したいとも思っていますが、果たしてできるかどうか・・。

最後に子宮ガンになったマリーがどうなったのか・・。
彼女は結局子供を諦め、子宮の摘出手術を受け快方に向かっています。
今はかつての元気を取り戻し、この夏休みにはお姉さん家族と一緒にフィリピンへ一時帰国するようなことを言っておりました。
まだ予断を許せない状況ですが、明るさを取り戻した彼女にほっとしています。


以下に付録としてリンとのやり取りの一部を紹介します。
これは僕がモナと結婚を約束した後に、リンと話をした一部です。
(リアリティーが損なわれるので訳はつけません・・あ〜こんな感じで話をしてたんだなぁと思って下さるとよいかと・・)

※お互い歳を取ったねという話から、文中のhof hof hofというのはおばあさんの笑い方を、hyua hyua hyuaというのはおじいさんの笑い方を真似て、お互いふざけて使っています。

Lyn: can i ask?
Mark: yes
Lyn: what is your feeling now for me
Mark: hyua hyua hyua hyua hyua hyua
Mark: even if i still love you, i cant be back you...
Lyn: why your marreid now?
Lyn: hof hof hof
Mark: no im still single now..
Lyn: so it means you still love me?hof hof hof
Mark: honestly i say im not sure if i still love you or not...
but you are still spesial person for me.
Lyn: he he
Mark: so i never forget you
Mark: i always worry about you
Mark: thats true
Lyn: oooh why
Mark: hyua hyua hyua
Mark: dont let me tell you any more!
Lyn: just tell me
Lyn: its free
Mark: hyua hyua hyua i dont think so, fainaly it will be very expensive
Lyn: ha ha ha

Lyn: you know what i miss your care when i was with you i was very happy i dont have problem i thank you for that experience in my life
Mark: thank you very much for saying such that...
Mark: really thank you
Lyn: yes i felt so comfortable i always had good sleep when i was with you im not worried about evrything for tomorow coz i know when i wake up i had no problem coz your always there to help me
Mark: yes
Lyn: i do love you but im sorry if you dont know that i know i was controlling my feelings i was just very confident that you love me much
Mark: yes , thats right
Lyn: i dont just show you my all feelings coz i will just hurt myself i will do that coz i know someday you will find someone
Lyn: yes i know i feel your love
Lyn: thank you for that moment
Lyn: my life now is very different
Mark: why you thougt that i would find someone?
Mark: before i thought i got marriage with you in seriously
Lyn: coz you always told me you dont feel my love
Mark: yes,sorry...that was my fault
Mark: now i really think that was my fault
Lyn: anyways im happy we had good relation now



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カテゴリー:国際恋愛
エントリー:リン120 後書き
2009年08月06日

リン119 リンの婚約

ある日突然Lyn Looからメールが入った。
「元気ですか?ミスタープレイボーイ!あなたは今どこにいるの?」
「今日本にいるよ。久しぶりだね。元気ですか?」
「フィリピンに行ってたでしょ?」
「行ってたよ」

Lyn Looはその日を境に、以前と同じようにほぼ毎日僕にメールを出してくるようになった。
そしてある日、こんなやり取りになった。

「あなたはもう結婚したの?」
「いや、結婚してないよ。どうしてそう思うの?」
「ただの質問です。モナとのことはやめないの?」

相変わらずLyn Looはモナを敵対視している。
僕はLyn Looがリンだとほぼ確信していたからそれも理解したが、それをおくびも出さずに続けた。

「やめないよ。あなたはどうしてそんなにモナと僕のことを気にするの?」
「それはあなたに幸せになって欲しいから。モナはだめよ。彼女は悪い女。」
「それじゃああなたは、僕がだれと付き合えばいいと思っているの?」
「モナでなければ誰でもいいわよ。あなたの周りには女がたくさんいるでしょ?」
「いいや、いないよ。いま連絡を取り合っているのはマリーだけ。でも彼女は友達だよ。」
「どうして彼女だけ連絡を取り合っているの?」
「理由はあるけれど、それをあなたに教えることはできない」
「やっぱりあなたはパロパロ(浮気物)ね、ミスタープレイボーイ」
「あなたは何も知らないくせに、勝手なことを言わないで欲しい!」

僕は多少イラっとしながらそんな返事を返し、もうその日はチャットを止めようと思ったのだが、Lyn Looからもそれ以上何も言ってこなかった。
そして、僕がパロパロだというこのメッセージが、Lyn Looの本当に最後のメッセージとなった。

実はマリーとやり取りをしているのには、理由があった。
僕はしばらく友人と思っていたフィリピーナ達から遠ざかっていたのだが、マリーから度々コールがあったので電話に出てみると、彼女の様子が少しおかしいことに気づいた。
いつも明るかった彼女だが、口調が冬の空を覆う雲のように重苦しい雰囲気で、しかも電話をしてきた理由が曖昧だった。
「どうしているかなと思って・・ちょっと声を聞きたかっただけ」と言いながら、何か肝心なことを話しあぐねているのが明白だった。
(お金に困っているのか?)と思いながら、「どうした?何か話があるんでしょ?」と聞くと「わかる?」と言い、彼女がようやく相談したかった内容を話し出した。

「実はね、この前チェックアップ(健康診断)をしたんだけど、その検査で引っかかって再検査になったの・・それでもう一回検査をしたら、問題がありそうだから大きな病院に行けって言われて・・でもどうやって病院に行ったらいいか分からないし、一人じゃ怖いのよ。ねえ、どうしたらいい?」
「そう・・。それでどこに問題があったの?そこで病院は紹介してくれなかった?」
「問題が見つかったのはユータラス・・・」
「え・・・それって子宮でしょ?」
「そう、病院は紹介してもらった。手紙ももらったよ。それ持って行けって。何の病気かは言わないけど、キャンサー(癌)じゃないかなって思うと怖いのよ。」
「それは早く病院に行ったほうがいいよ。紹介してもらった病院はどこにあるかわかる?」
「わからない・・。ねぇ、最初だけでいいから病院に連れて行ってくれない?」

実は彼女には家族がいた。
自分の姉が日本人と結婚をしており、彼女は僕のアパートの近くにある姉夫婦の家に同居していた。
しかし姉に話をすると、姉も、そしてフィリピンにいる母親にも心配をかけるので話せないと言った。

とにかく深刻な話だったので一度会い、日を改めて彼女を病院へ連れて行った。
そしてしばらくして出た結果は、予想通り子宮ガンだった。
幸い発見が早かったので、すぐに子宮を摘出すれば命に別状はないということだったが、もう一つ大きな問題が露呈した。
実はマリーは妊娠2ヶ月だった。
彼女は妊娠に気づいていたので家族に話ができなかったのだと、その時初めて気が付いた。
父親は店のお客でかなり前から付き合っていた男性らしいが、妊娠が分かる少し前に別れてしまい、その相手は彼女が妊娠していることすら知らないようだった。

癌が明らかになり、子宮を摘出すれば完治する見込みがあるのだが、そのためには今おなかの中にいる子供を中絶しなければならない。
しかも中絶してしまった後は、子供の産めない体になってしまう。
彼女はまだ子供が一人もいなかった。
子供を産む最初で最後のチャンスが、自分の命と引き換えになる可能性が大きいとは、なんと残酷な運命なのだろうか・・。
彼女は悩んだ挙句に、子供を産むと言い出した。

その後に彼女の体はみるみる痩せていった。
ほんの2ヶ月で10Kgも体重が減り、見るからに体のどこかがおかしいと思われる状態となった。
併せて彼女の精神状態も芳しくはなかった。

僕はモナにマリーの病気や妊娠のことを教え、その理由でいろいろ彼女とのやり取りがあることをあらかじめ話し、モナも僕が彼女をサポートすることは了承していた。
サポートといっても僕ができることは、彼女の不安を静める為の相談相手になることくらいであった。

僕はマリーに、子供は諦めた方が良いのではないかと再三勧めたし、医者にも同じようなことを言われていたらしいが、当初彼女は自分の命と引き換えに産むと言って聞かなかった。

僕は彼女の葛藤を目の当たりにしてまるで自分のことのように心配していたので、Lyn Looが何もしらずに僕をパロパロ呼ばわりしたことに少し腹が立ったのだった。

同時にリンに直接連絡を取ってみようかと、ふと思った。
Lyn Looと無味乾燥なやり取りを続けても仕方がない。
おそらくLyn Looとリンは同一人物だ。

Lyn Looの名を使いいつもまでも自分に関わっているようでは、あまり彼女のためにならないような気もしたし、もう僕の中ではモナと結婚することが動かしがたい事実として固まっている。
一度リンと、モナとのことも含めて話をしてみようと思った。
そしてLyn Looの名で、またマリーに無神経なメールでも送られたら困るとも思った。

もうリンには半年以上も連絡を取っていない。
Lyn Looとは普通にメールのやり取りができるのに、リンに直接メールを出すことは少し勇気が必要だった。

僕はリンのヤフーメッセンジャーに、メールを入れてみた。
「こんにちは、リン。元気ですか?」
リンからはすぐに返事が返ってきた。
「あなたはモナでしょ?もう私に関わらないで。私の前から消えてちょうだい。」
「ちがうよ。僕はモナじゃない、マークだよ。もし疑っているなら、僕の映像をウェブカムで送るよ。映像を確認したい?」
「わかった。それじゃ映像を送って!」

こうして僕はウェブカムで自分の映像をリンに送り、ようやく僕がマークであることを信じてもらった。
リンはチャットではなく会話をしようと言い出したので、お互いヘッドセットをつけて話をした。
リンの映像も僕のPCに届いた。
リンは思ったりより明るく、最初に「ワーオ、久しぶりね」とはしゃぐような調子で言ったが、次に「モナはとうとうあなたをゲットすることに成功したわね」と、少しとげのある言い方で言われた。

「最近はどうしてるの?元気にしている?」
「人生は難しいわね。生活が大変で、最近はよく眠れない。心配なことがいっぱいで・・。以前は心配ごとなんてなかったから、いつも良く眠れたわ。目覚めたらあなたがいることがわかってたから。でも私の人生はすっかり変わってしまったみたい。」
「そうか。僕はあなたに謝らなければならないね。本当にごめん。」
「そんなことを言わないで。それはあなたの選択でしょ。わたしはあなたに十分助けてもらったわ。」
「そう?でもギルティーフィーリング(罪の意識)はあるよ。ただ僕はあなたの愛を最後まで信じられなかったんだよね。」
「あなたが私の前からいつかいなくなるのは分かっていたわ。あなたはいつも私の愛を疑っていたから・・。モナはどうしてる?元気にしてるの?」
「彼女は元気だよ。毎日電話やメールがうるさいほどくるよ。」
「それは彼女が心配ごとがないからよ。幸せな証拠。彼女の心配ごとは一つだけでしょ?」
「ひとつだけ?」

それは僕の事かと思った瞬間に「you!」と一言リンが言った。

「彼女の心配ごとはあなただけよ。あなたが浮気しないかどうか、彼女はそれが心配で仕方ないでしょ?」
「ははは、そうかもしれないね。でも浮気はしないよ。」
「あなたは私にもう戻らないの?」

僕はどう答えるか少し言葉に詰まったが、結局ストレートに返事をした。
「もう戻れないよ。僕の心はもう決まっているから・・モナと結婚するよ。ごめん。」
「わかった。誤らないで。あなたの選択を尊重するわ。正直に言うと、私にはあなたが必ず自分の元に戻ってくる自信があったのよ。でも今度だけはだめみたいね。」

リンにはモナが妊娠していることを告げることはできなかった。
リンも過去に一度僕の子供を身ごもり流産しているから、その悲しみを彼女に思い出させたくはなかった。

「あなたは新しい恋人はいないの?」
「プロポーズをしてくれる人はいるけれど、どうするかまだ決めていない」
「その人は恋人なの?」
「恋人じゃないわよ。ただの知り合い。カナダ人よ。今彼はカナダにいるわ。」
「僕はあなたに幸せになってもらいたいと心から思っているよ」
「ありがとう、でもどうするかはまだわからない。私は少し臆病になっているの。人を信じられなくなってる。だから慎重になってしまう。」
「それは僕のせいでしょ?」
「そうかもね。でももう過ぎたことよ。気にしないで。」

僕はさりげなくマリーの話題を出した。
「ねえ、マリーのこと覚えてる?」
「それは誰?知らないわよ。」
「そう?モナが前に何人かにメールを出したでしょ?そのうちの一人。」
「あ〜、彼女がどうしたの?」
「最近時々電話がくるんだけど、大変な病気で悩んでいるよ・・」
「そう?なんの病気?」
「キャンサー(癌)」
「どこがキャンサーになったの?」
「そこまで詳しくは知らない・・彼女はお姉さんと一緒に暮らしてるんだけど、心配かけるからってまだ話していないみたい。だから僕が時々話し相手になってる。」
「そう・・かわいそうね・・」
「僕も何もしてあげられないけどね」
「そうね・・。とにかくこうしてあなたとまた会話ができるようになってよかった。もうこんな風に話ができないかと思っていたわ。」

僕はマリーの癌の詳細や妊娠のことは伏せて、ただ彼女が癌であることだけを告げた。

リンはマリーに同情しながらも、僕との会話が再開したことを素直に喜んだ。
それ以降リンは、僕がヤフーメッセンジャーにログインしている時に僕に話しかけてくるようになり、Lyn Looからのメールはそれからパタリと途絶えた。

モナにはリンと話をしたことを、正直に伝えた。
その会話は僕のエンターテインでもなんでもなく、強いて理由をあげるならばギルティーフィーリングがあったから直接話をしたかったとモナに説明をしたが、彼女はそれに対して理解を示してくれた。
ただし彼女と話した内容は、隠さずに教えて頂戴というのがモナのリクエストだった。


リンは何度か僕を試すようなことを問いかけてきた。
僕はその都度、正直に答えた。

「あなたは私のことを、今どう思っているの?」
「リンに対する気持ちは、今でも正直わからない。こうやって話していると安心するし、すぐに昔と同じ感覚に戻ってしまう・・けれど僕はモナのことを愛しているし、彼女と結婚する意志は変わらない。」

「あなたは私のことを忘れられないでしょう?」
「リンのことは忘れないよ。いや忘れられないよ。昔から話しているように、リンは僕にとって今でも特別な人であることに変わりないから。」

「もう一度私と会わない?」
「僕もリンに会いたい気持ちは持っている。でももう一度会うならモナも一緒でなければだめだよ。二人きりで会うのはだめだ。」

リンは最初、モナと会うことだけはいやだと言った。
しかし後になって、彼女が自分に謝るならば会ってもいいと言い出した。
僕は何に対して謝れと言っているのか聞いてみたい衝動に駆られたが、結局それは聞けずに「あ、そう」とだけ答えた。


リンは暇さえあれば、僕にメッセージを送ってきた。
時折彼女の部屋にかつて一緒に遊んだリンの姪たちがいると、チャットをTV電話に切り替え一人ずつ交代しながら話をした。
彼女達はみんな立派なレディーになっており、ちょっと面食らってしまう場面もあった。
彼女達は僕のことを、まだアンクル(おじさん)と呼んでくれた。
一番困ったのは、「アンクル!新しい恋人はいるの?」という質問で、僕はどう答えて良いかわらかず、ついつい「いないよ」と返事をしてしまった。
しかし彼女達は僕のメールアドレスからfriendsterというコミュニティーサイトの僕のページをちゃっかりと見つけ出し、僕とモナが一緒に写っている写真をチェックしていた。
それでも彼女達の態度は変わらず、時々自らのアドレスで僕のヤフーメッセンジャーにメッセージを入れてくる。

リンとの会話はあまり意味のない世間話とブログの状況などであったが、二人の過去の話や今後やり直すことはないかという話になった時には、僕はリンに対して、モナと結婚すること、リンに戻ることはないことを直接的にそして間接的に会話の流れの中で繰り返し話した。

そしてしばらくしてから、僕はリンが婚約をしたことを知った。
リンはどうやら噂のカナダ人のプロポーズを受け入れたようだった。
それは最近フェイスブックというコミュニティーサイトの彼女のページに、婚約中という文字がアップされたことによって知った。
そのカナダ人の写真もリンのページに載っていたが、やさしそうな人だった。
実はfriendsterのリンのページにもその彼の写真が載っていたのをかつて見ており、もしかしたら新しい恋人なのでは・・と思っていたのだ。

僕はリンとのチャットで「婚約したようだね、おめでとう」と言ったが、リンはその話題になるといつも話を逸らした。
しかし一度だけ珍しくリンが彼とのことを話してくれた。
彼はリンと僕の過去を全て知っていること、それを知った上でプロポーズをしてくれたという話だった。
そういえば彼が一度friendsterの僕のページをチェックしにきたことを思い出した。
そしてリンは、カナダへ行くことが怖いと話していた。
自分の性格でカナダ人の中に溶け込んでいけるかどうかを心配していた。
自分はアメリカ人やカナダ人よりも、日本人の方が合うのだと話していた。
それは考え方が近いからだそうだ。
リンにはまだ迷いがあるような気もしたが、僕はそれからリンとの会話を少しずつ減らしていき、最近ではリンと話す機会がほとんどなくなった。

Lyn Looは既にすっかり姿を消し、そしてリンもカナダへ嫁いでいくことになりそうだ。
僕がリンとコンタクトを取ったとたんにLyn Looが姿を消したことは、やはりLyn Looがリンであることを物語っていた。

いずれにしても、ようやくリン、モナ、そして僕のこれからの方向性が見えてきた。
僕の気持ちの中では、これからもリンに困ったことが起こったら助けてあげたい気持ちがあるのだが、おそらくそんなことをしたらモナの心に影を落とすことになるだろう。
それでもリンが困っていることを知ったら、僕はどうしようもなくなるかもしれない。
だから僕は、今後リンのことについて何も知らないほうがいいだろうと思っている。

リンには僕が8月にモナと正式に結婚することを伝えてある。
あとはこのまま彼女との連絡を永遠に絶ったほうが、お互いのためによいかもしれないと思っている。
今はただただ、リンの幸せを心から願うだけである。

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カテゴリー:国際恋愛
エントリー:リン119 リンの婚約
2009年08月05日

リン118 モナの妊娠

帰国後も相変わらず、毎日スカイプでモナとの会話を絶やさなかった。
ある日モナが、まだ生理がこないと言い出した。
本来は生理の予定日をとうに超えていたが、以前妊娠間違いで騒いだことのあるモナは、今回は慎重に切り出したようだった。
僕はフィリピンの旅行中から、今回は子供ができてもおかしくはないと思っていたし、それでできなければ、どちらかの体に何か問題があるかもしれないと思っていたので、それを聞いてもさほど驚きはしなかった。
むしろ横浜で子供ができなかったのが不思議なくらいであったから、今回できなければ本当に何か問題があると思った方がよかった。
僕が思ったのは、妊娠したとなれば少し先に考えていた結婚を早める必要はあるだろうな程度であった。

モナには僕が帰国してから約1ヶ月後にガイドの仕事が一つ入っていた。
ガイドの仕事はマニラなので、田舎から飛行機で移動しなければならない。
既に妊娠モードになっているモナは、もし妊娠だったら「嬉しい」と「心配」の気持ちが交互に襲ってくるらしく、かなり複雑怪奇な態度を示した。

「マハール、もし妊娠だったらどうする?あなた逃げる?」
「マハール、私達のベイビーよ、どう?嬉しい?楽しみだなぁ」
「マハール、ママにばれたら怒られるよ。どうする?」
「マハール、今飛行機の乗っても大丈夫かな?アコ心配だなぁ」

僕の態度は一貫していた。
「もし妊娠だったら産む(自分が産むわけではないけれど・・・)。できるだけ早く結婚する。子供が産まれてくることは嬉しい。余計な心配はするな。」である。

自分の態度も気持ちもきちんと表明しているにも関わらず、モナには色々と不安が付きまとっているようだった。

結局モナは、ガイドの仕事をするためにマニラに行き、その仕事が終わってから薬局で妊娠検査薬を買い友人のヘイセルのアパートでそれを試した。
「マハール、やっぱりアコ妊娠だったよ。なんか嬉しいなぁ。ベルも喜ぶよ。男と女、どっちがいい?」
「やっぱりそうか・・。わかった。男か女かはどっちでもいいよ。ベルは妹が欲しいんでしょ?僕は健康だったらどっちでもいいな。あなたは?」
「アコは男がいいなぁ。あなたに似ている男の子が欲しいよ。」
「そうか、それよりあなたが産む時の心臓が心配だよ。ドクターと相談して、もし厳しいようだったら、おなかカットね。」
僕はもし彼女が妊娠した場合のかねてからの心配ごとを口にした。

「え〜、それいやだな。だってカットすると直るの遅いって聞いたよ。」
「直るの遅いより、死んじゃったら困るでしょ。遅くても直るんだったらそっちがいいよ。死んだら直らないよ。」
「だってそれ神様が決めるでしょ」
「バカ、危ないだったら神様が決める前にまず安全な方法を選ぶのが普通だよ。とにかく今はその話よりも、ダディーとママにどのタイミングで話をするかだよね。」
「オッオー、どうするマハール。今すぐフィリピンにこれる?」
「今厄介な仕事を抱えてるから、全然動けないよ。ちょっと困ったね。ねえ、スカイプで話するのはだめ?一応顔も見えるでしょ?」
「・・・スカイプか。ママ大丈夫かなぁ。」

妊娠の事実をどのタイミングでどのように話しをするかについては、なかなか結論がでなかった。
それはモナが色々なことを気にしているからであって、僕は必要とあらばスカイプですぐに話をしてもいいと思っていた。

しかしモナが田舎に帰ってから、ママに妊娠していることがすぐにばれてしまった。
それはモナの生理が遅れていることをママはお見通しだったからだ。

突然ママがモナに「あなた前の生理はいつだった?」と聞いてきた。
モナがドキッとしながら、適当なことを言って誤魔化したそうだが、買い物から帰ったママが妊娠検査薬を持ってきて、ちょっとこれをやってみなさいと言ったそうだ。
モナはすぐにスカイプで電話してきた。
「マハール、大変よ。ママがこれをやりなさいって。もうばれちゃうよ。どうする?」
「どうするってそれやるしかないじゃない。どうやって話するか迷う必要がなくなるでしょ。もしそれがいやだったら、今僕がママに話ししようか。」
「今ママいないよ。」
「とにかくもう一回それをやってみたら?それでもう一回陽性だったらやっぱり妊娠だよ。それで早くママにも話をして、ちゃんと病院に行こうよ。ドクターに一度診てもらったほうがいいでしょ。あなたの心臓のことも相談したいしさぁ。」
家族に話をしないと、医者にもいけない。
体の弱いモナに早く医者に行って診てもらって欲しいと思っていたので、早くその機会が訪れそうなそのチャンスを僕はよしとしていた。

結局モナは再び妊娠検査薬を試し、陽性の結果をママに見せた。
2度検査薬を試してみて陽性となったのだから、もはや妊娠は間違いなさそうだった。

ママも僕がフィリピン滞在中に子供ができるかもしれないと心配していたくらいだったから、何の予期もない中で突然知らさせるよりは驚きは少なかったはずだが、妊娠という事実はママにショックをもたらしたようだった。
結婚前に妊娠したことについて、学習能力がないとモナを怒った。
怒鳴りつけたわけではなく、一言それを言ったきり口をきかなくなってしまった。

モナの田舎では、結婚前に妊娠をすることはふしだらなことで、もしそれが発覚すると近所や親戚の中でうわさの的になり白い目で見られるらしい。
しかもモナは結婚せずにベルを産んだ前科がある。
母親が気にしていたのは、とにかく世間体だった。
もちろんそれは当人のモナも同じで、今度も結婚せずに子供を産むようなことになれば、モナは田舎から逃げ出すしかないと考えるほど、プレッシャーを感じていた。
二人で結婚の約束を交わし、将来のことについては幾度となく話し合ったにも関わらず、モナは僕が本当に結婚してくれるかということを、その後に及んでも何度も確認してきた。

モナにはおかしな固定観念があった。
それは、男は相手の女が妊娠したら逃げる、そして逃げない場合でも妊娠しておなかが大きくなったら男はそんなセクシーじゃない女と一緒に歩くのが恥ずかしい、さらには男はおなかが大きい女には魅力を感じないからセックスするのが嫌で、他の女と浮気をするというものだった。
モナはそんな自分の心配を、何度も普段の会話に織り交ぜて僕に確認してきた。
僕は、「世間の男は自分の子を身ごもっている女と一緒に歩くのが恥ずかしいの?そうなの?」と逆にモナに尋ねると、彼女は「わからないけど・・」と言葉を濁した。

「僕はおなかが大きくなったって、一緒に町の中を歩くし、恥ずかしくなんかないよ。なんで恥ずかしいの?大丈夫だよ、ベルと3人で一緒に散歩しようよ。」
「ほんと?それ約束よ、マハール。子供産むときもちゃんと一緒にいてね。」
「大丈夫だよ。約束するから。からだに悪いからそんなことで心配しないでよ。」


ママの無言状態は2日間続いたが、その後ママはモナに、僕が妊娠を知っても本当に結婚する気はあるのかと確認してきた。
モナはもちろんと答えたことにより「それじゃできるだけ早く籍をいれなくちゃね」と、ようやく前向きにモナの妊娠について話をするようになった。

さすがにママもフィリピーナの端くれで、いったん気持ちを入れ替えると今度はダディーと二人で、今度の孫は男の子が欲しいなどと嬉しそうに話をするようなった。
モナには、セックスをして子供の通路を広げておけば産むときに楽だから、それを僕にちゃんとお願いしなさいなどのアドバイスも飛び出すようになった。
日本人とフィリピン人のミックスはどんな顔になるかなぁと、ダディーとママは二人で真剣に話していたそうである。
モナはベルにいつ兄弟ができたことを伝えようかと考えていたみたいだが、ママがいち早くベルに教えてしまった。
ベルは前から妹が欲しかったので、モナのおなかを触りながら早く生まれてきてと喜んでいた。

最初はどのように妊娠を両親へ告げるかを心配していたが、過ぎてみれば全て丸く収まったかたちになり、僕とモナはひとまず安心していた。

これで堂々と病院に行くことができるモナは、それほど日をおかずにベルを産む時に診てもらったドクターのもとへと行った。
フィリピンの産婦人科医はほとんどが女性で、日本のように多くの産婦人科医が男性であることはフィリピーナ達にとっては考えられないことらしい。
モナが以前お世話になった女医にきちんと妊娠を確認してもらったが、モナの子宮はストレスで通常より下がっており、とても妊娠しにくい状態であったことがわかった。
「これでよく妊娠できたね」というのがドクターの言葉で、普通は妊娠しないらしい。
そこで初めて、横浜でも中々妊娠しなかったことが納得できた。

それからまもなくして、モナのつらくて長いつわりが始まった。
ベルの時とは比べ物にならないくらい辛いつわりであるらしく、お父さんが日本人だからかなぁとモナはよく話していた。
それでもベイビーのためにと、モナはがんばって食事を摂った。
栄養や休息、軽い運動など、モナはインターネットで色々と調べながら、おなかの子供に良いと言われることはとにかく気を使い試した。
ドクターの言いつけもきちんと守り、その生活態度には彼女の几帳面な性格が色濃く出ていた。
体の弱いモナであったから、僕は密かに流産を恐れていた。
それだけ子供を大事に育もうとしているモナに、もし流産などという事故がおきたら彼女は精神的に耐えられるだろうかというのが一番の心配だった。
もしそうなった時には、仕事を投げ打ってでもフィリピンに行くしかないと、それだけは心の中で決めていた。
だから彼女の体調については、遠く離れた日本にいる僕も常に気にしていた。

幸い子供は順調に育ち、今では時々おなかの中で元気に動いている。
子供が動かなくなるとモナはすぐに心配になって大騒ぎするのだが、しばらくしてまた動き出すと、ケロッとしてベルと一緒におなかを触っている。
出産予定日は2009年の11月末だそうだ。

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カテゴリー:国際恋愛
エントリー:リン118 モナの妊娠

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