フィリピーナと共に
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国際恋愛:カテゴリの記事一覧です。

2009年05月04日

リン40 疑い

僕はリンの生活を援助している。
しかし二人は、お金をだすスポンサーとその見返りとして体を提供する女性という関係ではなかったし、そうあって欲しくもなかった。
僕はあくまでも彼女の心が欲しかったし、自分もリンを心から愛しているということを彼女にわかって欲しかった。
僕がリンの体を目当てにお金を援助しているとか、綺麗な若い子をアクセサリーのように自分の周囲に並べているというような誤解だけは、彼女にして欲しくなかった。

そのような意味でも、徹夜のレポート作成という共同作業は、意識していたわけではなかったが、僕のそんな気持ちを表現できた一つの時間であった。
二人の関係とは、基本的に助け合ったり励まし合ったり、お互いを思いやることだということを、リンに感じてもらえたひとつのイベントになったと思った。

しかしリンが僕との関係をどんな風に考えているのかは、分からなかったし自信がなかった。
それには色々な原因があった。
以前のリンは貧しい暮らしをしていたということもあった。
フィリピンの生活や文化をよく理解していないためにおこった摩擦もあった。
英語でのコミュニケーションの中に、微妙なすれ違いもあった。
そして僕がリンの性格を十分に理解していなかったことが、一番大きな要因であった。
いや、理解していたはずなのに、信じきれなかったというべきだった。
だから彼女の言動を観察している自分が常にいた。

二人は普段、海を隔てた遠い地でお互い暮らしている。
そんな恋人同士であれば、たまにしか会えない時はその時間を最大限大切にしたいと思うはずである。
そしてセックスだけが全てではないが、もっと強くお互いの愛を感じあいたいと思うのも当然と考えていた。
愛があれば相手を求め合うのも当然であるし、肌と肌を合わせたその瞬間に、理性は本能の渦に飲みこまれ、あとは相手を強く求める衝動に身を任せるのが自然な姿だと思っていた。

しかしリンはその点が多少淡白であった。
もちろんリンにも若いなりの性欲はあったし、性の刺激に我を忘れることもあった。
一旦行為に入ってしまえば、やはり若いリンは性の奴隷になり、十分濡れながら僕の全てを受け入れた。

しかし行為に入る前が積極的ではないようにも感じられた。
リンはセックスが嫌いなのかと思う時もあった。
もし愛の深さに関係なく、単にそれだけであれば、僕にそれを尊重してあげることはできた。

しかし反面、何もないのは若いリンには苦痛かもしれないと思う時もあった。
体を求めないのは、逆に僕の愛を疑われるかもしれないという恐れもあった。
そんなことで気を巡らすのもどうかと思うが、それだけリンは僕が過去に知っている他の女性と違っていた。
僕は一般的な女性は心を許した男性に、男に負けず劣らずの性欲を持っていることも、その行為を望んでいることも知っていた。

リンの考え方は古風で、映画で見る昔の日本の女性という雰囲気があった。
セックスに関して女性から積極的な言動は慎むべきだという考えを持っているのかもしれなかった。
フィリピンの古い人には、その考え方がある。
特にリンの母親の世代だ。
外へ出かける時には、短いスカートやパンツはだめだとしかる親が、フィリピンには今だにたくさんいる。
だからマニラのような都会でも、スタイルのすばらしい女性は大勢いるのに大半がジーンズやロングパンツ姿で、ミニスカートをはいている女性を見かけることは稀である。
そんな古風な考え方が常識としてフィリピンには今も残っている。
性に関してオープンなイメージがあったフィリピンだが、実は貞操観念は日本よりも固いというのが僕の印象だった。


リンにセックスは嫌いかと聞いたこともある。
彼女は嫌いじゃないと答えた。
しかしそれはそんなに重要ではないとも言うのだった。
そんな時僕の心の中には、同意したい気持ちと同意したくない気持ちが同居していた。
もっとその話を掘り下げてすべきだったと今は思うが、リンはあまりその手の話をしたがらなかった。

あれから歳を積み重ねた今であれば、僕がどうすべきだったのかはわかる。
黙って優しくリンを包み込んでいてあげれば良かった。
リンがその気になれば応じればいいし、そうでない時はただ腕のの中で眠らせておけば良かった。
リンが望んでいたのはそんな安らぎだったのではないかと、今ではわかる。
しかし当時の僕は、リンに対してそんな懐の深さを示してあげることはできなかった。

明日は帰国という夜に、そのことで二人が気まずくなる事がおきてしまった。

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カテゴリー:国際恋愛
エントリー:リン40 疑い
2009年05月03日

リン39 共同作業

その日はホテルマリオットの部屋に早々に引き揚げ、僕とリンは二人でねじり鉢巻き状態にあった。
二人で人間の体について書いている教科書を眺め、レポートをまとめる段取りをしていたのだった。

出張期間中の僕の平日休暇に合わせ、リンがケアギーバースクールを休ませてくれと学校(先生?)にお願いしたところ、人間の心臓と肺についてレポートを提出しなさいという条件を提示された。

休みの前日、それぞれ仕事と授業が終わったあとに食事をした二人は、ホテルの部屋でレポート作成共同作業に関する作戦会議を行っていたのだった。
内容は主に作業分担とレポートの構成、作業の進め方についてだった。

僕が字を書くと筆跡が違うため、僕は心臓や肺の図を書くことにした。
しかし単純に心臓と肺の絵を1個ずつ書けば済むというものではなく、様々な部位の拡大図や組織図までを書く必要がありそうで結構ボリュームがあった。

まずはリンがA4用紙の中で、どこに何の図と説明を入れるかを決める。
僕が鉛筆で各図の下書きをする。
最初はリンも図の下書きをするが、ある程度僕の下書きが完成したらリンが説明書きを入れ、僕はすぐに別の図の下書き作業に取り掛かる。
追加の図が欲しくなった場合は、ここに何の図を入れてとリンが適宜指示を出す。
リンが説明を書き入れたレポートは、僕が鉛筆書きの下書き図をサインペンで仕上げ、必要に応じて追加図を入れる。

ざっとこんな作戦で作業をスタートさせた。
図を書くのは僕の方がはるかに上手で早かったので、役割分担はうまく機能していた。
それでもボリュームはかなりのものだったので、A4の紙が二人の間を行ったり来たりしているうちに、時間はあっという間に深夜1時、2時と経過していった。

最初は僕の描く図が上手だとリンが感激したり、二人で楽しく会話をしながら進めていたのだが、眠気が襲ってくるとお互い無口でもくもくと作業を進める格好となった。

朝方4時頃、リンが先にダウンした。
リンが寝ている間、僕が一人でリンのレポートを進めた。
字はまずいと言われそうだったが、所々部位の説明書きも入れてしまった。

海外のホテルで徹夜でレポートを作成するなど、初めての体験だった。
しかも内容は医学関係である。

僕もかなり疲れてはいたが、教科書に書いてある内容が興味深く、時折読みいってしまった。

人間の体の臓器表面が柔らかく弾力があるほど長持ちするらしい。
一般的にそれは女性の方が柔らかく、女性が男性より寿命が長いのはそのせいである。
ついでにたばこを吸うと肺の組織が影響を受け、弾力性がなくなる。
臓器全般にその傾向がある。
それは血管も同じで、特に毛細血管への血流が悪くなる。
そんな論理でたばこは人間の寿命を縮める害のあるものだということが書かれていた。
たばこで汚染された肺の表面や組織の写真も含まれていた。

徹夜でたばこをパカパカと吸いながら、なるほどなるほどとそれを読みふけっているのも滑稽な話であった。

リンが眠っている間、僕は教科書やリンの書いたレポートを読みながら、ケアギーバーが本格的に人間の体について勉強をすることに驚いた。
ケアギーバーは介護士であるから、人の世話の仕方を学ぶのものだと思っていたのだ。
勿論そのような内容もあるだろうが、人間の健康に関する知識について、カリキュラムにしっかり組み込まれているのだった。
教科書はかなり本格的で、その本も高いのだろうなと思ったりしていた。

リンが僕の血圧をチェックしたり、体の調子について色々と問診のような事をするようになったのがうなずけた。

僕が一通り図を完成させたのは朝5時半であった。
すやすやとベッドの上で熟睡するリンの隣へ潜り込み、リンの寝顔を眺める間もなく僕もすぐに寝入ってしまった。
朝10時頃にハッとして飛び起きると、リンが机に向いレポートの仕上げをしていた。
彼女はもう完成間近だと言った。

ホテルのルームメイキングのおばさんがやって来て、部屋の中にちらばったA4サイズのレポートを見て、机に向かっているリンにナースなのかと聞いた。
リンがイェスと答えていた。
嘘言ってるよと思いながらも、僕もうんうんと頷いてみせた。
おばさんは「ホテルの部屋でこんなことをしている日本人とフィリピーナのカップルは初めて見たよ」と冗談まじりで話しながらベッドメイクを終え去って行ったが、間もなく二人に紅茶を差し入れてくれた。

11時過ぎに作業は終了し、散らばったA4のレポートを順番に並べた。
全部で15枚ほどあった。
二人とも疲労困憊ではあったが、僕には共同作業で一つのことをやり遂げた充実感があった。
リンが学校で学んでいることがしっかりとした内容であることに安心し、そして何よりも、リンがそれに真剣に取り組んでいることがわかり嬉しかった。

レポートに徹夜で取り組む普段では知りえないリンの側面はを見て、彼女を選んだ自分の考えは、間違いなかったというような気持ちになっていたが、手伝った僕をリンがどう思っていたかはわからなかった。

結局その日は、昼前にリンの学校へレポートを提出し、昼食後は二人で寝てしまった。
目を覚ましたら夕方5時を若干過ぎており、二人でたまに行くホリディーインマッサージでリラックスすることにした。

その日のオイルマッサージは、期待通り昨夜の徹夜の疲れを十分に癒してくれた。

マッサージを終えた後は二人のおきまりのコース、バーベキュウー「チャーコール」である。
ホリディーインマッサージからチャーコールまでは歩いて行けるほど近い場所にある。

レポートを終えた開放感のせいか、マッサージの影響か、それともおいしいビールと料理のせいか、とにかくその日の二人の会話はが弾んだ。
話題はもっぱら人間の体について。
リンが寝ている間に盗み読みした内容を、僕は自慢げにリンに話していた。
リンが熟睡している間僕が猛勉強をしていたことを知らない彼女は、
「そうよ、あなたも良く知ってるわね。なんで詳しいの?なんでなんで?」
と不思議がっていた。

結局学校を休むためのレポートのせいで、何もしない一日になってしまったが、僕にとってはいろいろと意義のあるレポート作成だったし、リンもまんざらではなさそうだった。

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カテゴリー:国際恋愛
エントリー:リン39 共同作業

リン38 久しぶりの再会

10月に入ると日本は空の青さが濃くなり、白い雲とのコントラストがはっきりとしてきた。
ほどよい日差しの中で涼しい風が心地よく、過ごしやすい日が続くようになった。
そんな9月の終わりから10月の初めにかけてが、僕のもっとも一番好きな季節だった。
散歩などをしていると、リンが恋しくなる季節でもあった。

6月から会っていなかったこともあるが、日本を出発するまでに、リンに会える喜びが僕の中で次第にふくらんでいった。


セブ空港での出迎えは、いつもの通り現地のマネージャーがカンパニーカーで駆けつけてくれた。
相変わらず空港のビルディングの外は蒸し暑い。
その空気に触れると、一瞬でフィリピンへやってきたという実感が湧いてくる。
その時の感覚は、何度経験しても僕には新鮮だった。
他の国に行った時とは違う何かが、フィリピンにはあった。
おそらくそれは、初めてフィリピンを訪れた時の強烈な体験や、リンとのことがあったからに他ならなかった。

空港からリンに電話を入れ、一緒に食事をする約束をした。
ホテルのロビーではリンが既に待っていた。
チェックインを済ませてから、すぐに3人一緒に食事へ出かけた。

現地マネージャーには、以前リンのことを紹介済みであったから既にお互い顔見知りだった。
リンのリクエストで和食レストランに行き、彼女は大好きな寿司をオーダーした。
男二人は、酒のつまみになるようなものを適当に頼み、ビールを飲みながら話をしていた。

僕は海ぶどうが好きだった。
海ぶどうとは、緑色の茎の周りにキャビアより一回りほど大きいつぶつぶが付いている海藻の一種だった。
日本にもあるらしいが、海ぶどうを初めて見たのはフィリピンだった。

そのマネージャーは現地に5年もいるのに英語が苦手だったので、リンとの会話は僕が通訳をしなければならなかった。

現地マネージャーは僕に日本語で、
「二人はよく続いていますね。結婚するんですか?」
と聞いてきた。

僕は明確な答えを避け「まだわかりませんよ」とだけ言ったが、そこは英語にはしなかった。
僕にその気持ちが無かったわけではなく、リンの気持ちがわからなかったからだった。

食事が終ってからは、カンパニーカーでホテルまで送ってもらい、マネージャーはそこで帰っていった。
普段ならどこかに行きましょうかと言うのだが、その日は二人に気を使ってくれたのがわかった。


部屋に入ってからすぐに、リンと僕は抱き合ってキスをした。
抱きしめたリンからは、以前僕があげたシャネルのチャンスの匂いがした。
二人がお気に入りの匂いだった。
細い体を腕で感じながら、思わず抱きしめる力が強くなっていった。

そして4か月振りに唇を通して感じた柔らかい感触とリンの体温が気持ち良かった。
僕が押しつける唇の動きに、リンはしっかりと反応してきた。
電話では喧嘩をしたが、リンはまだ自分の手の中にいるという安心感が、僕の中で広がっていった。

腕の中にいるリンに、電話での喧嘩について謝った。

「OK!もう終わった話よ。ねえ、どうして今日は甘いの?いつもと違うような気がする。」

「この前の喧嘩を後悔してたから」
僕は少しぶっきらぼうに答えた。

リンは「ふ〜ん」と鼻にかかった声で言い、軽く僕の唇にキスをしてから僕から離れた。

「OK、さっき話してたお土産を見せて!それを見たら許してあげるわ。」


僕はリンに持ってきたお土産の数々をお披露目した。
チョコレート多数。
そしてリンの大好きなWalkersのクッキー。
(これを最初にリンが食べた時に、こんな美味しいものは初めて食べたと大感激していた)
シーフードカップヌードル。
美白クリーム。(ホワイトニングであれば何でもOKというのがリクエストだった)
ニベアボディークリーム。
シャンプー。
リンス。
歯磨き粉。
パフユーム(エリザベスアーデン・・僕のもう一つのお気に入り)

それぞれ適当な数量を持っていった。
特に口に入るものには子供たちが群がるので、それなりの数量を買わないといけなかった。
これだけ買うと結構な金額になるが、それもさることながらバッグの半分を占める容積と重量がやっかいだった。
お土産を全て出し切ると、自分の着替えなどは微々たるもので、大きなキャリーバッグの中はがらん胴になった。

僕はお土産の数々に喜ぶリンの顔を見るのが大好きだった。

その夜はリンはホテルに泊まり、翌日は彼女はそこから学校へ、僕は仕事へと向かった。

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エントリー:リン38 久しぶりの再会

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