フィリピーナと共に
ブログ構成がわかる目次はここから入れます
2009年04月26日

リン25 生活設計

3泊4日のボホール旅行からセブに戻ったのが、1月2日だった。

日本は正月真っ最中で特別な雰囲気のはずであったが、フィリピンはハッピーニューイヤーという言葉を掛け合うものの、街やホテルの雰囲気はいつもと変わらないものだった。
さすがにクリスマスで散財したあとでは、正月にまでお金や時間をかける元気などないかもと一人納得していた。


一緒に旅行をしたことで、子供たちはすっかり僕になついていた。
かつてリンの部屋で初めて会った時のよそよそしさは、消えうせていた。
子どもたちは毎日ホテルに来て、相変わらずプールで遊び、一緒に食事をし、1つのキングサイズベッドで7人が一緒に寝ていた。

ホテルの部屋に、何人も一緒に寝泊まりしていいのかどうかよくわからなかったが、ホテルの従業員は見て見ぬふりをしてくれていた。
僕がマリオットに泊まるときは、毎日かならず枕の下に200ペソ(400円)のチップを置いていた。
そのうち毎日配られる無料のミネラルウォーターが2本から4本になった。
そしてある日部屋に戻ったら、ベッドの上に、いつもありがとうという書き出しで始まる手書きの手紙と一緒に、ホテルのサービスで使うミニドライマンゴが、山のように積まれていた。
それからは、部屋に出入りのある従業員とは、時折親しく話をするようになっていた。
だから、ホテルの従業員達は僕たちに親切だった。
そんなフレンドリーな対応が心地よくて、ホテルはいつもマリオットにしていたのだった。


子どもたちをプールで遊ばせ、リンと二人でプールサイドでのんびりしている時だった。
僕は最近感じていた不安をリンに話してみた。

「ハニー!」
「う〜ん」

僕たちはお互いを「ハニー」と呼び合っていた。
最初は慣れなかったが、そのころは自然と口にしていた。

「毎月の送金のことだけど・・・」
一瞬リンの表情がこわばった気がしたが、すぐに冷静に「イエス」と相づちを打ってきた。
「この送金をいつまで続けられるのか、不安なんだ」

実際に僕は、自分の預金の減り方に少し不安を覚え始めていた。
リンと本格的に付き合いだしたのは前の年の5月であった。
それから8か月を経過した時点で、僕の預金は当時から150万ほど減っていた。
毎月の電話代。リンの生活日プラス臨時送金。そして一緒の旅行。
すべて預金から出していたわけではなかったが、月々のサラリーだけでは到底追いつかなかった。

当時の僕は、外でお酒を飲むことはなかった。
唯一お金のかかる趣味は、本を読むことであった。
ハードカバーの新刊本を月に10冊程度は読んでいたが、それでも2万は越えなかった。
だから、ほとんどはリンにかかるお金が急激に増えたのだった。

リンは相変わらず静かに、僕の様子をうかがうような語尾を上げる口調で「イエス」と相づちをうった。

「お金をあげたくないという話しをしているわけじゃない。だから誤解しないで聞いてほしい。」
「イエス」
「今の生活は、毎月のサラリーだけじゃキープできないんだ。これからは贅沢な旅行は控えたいし、ハニーにもこれからの生活に計画性を持ってもらいたいと思ってる。」

「計画って何?例えば?」
「例えば、毎月生活にかけるお金はいくらまでと決めて買い物をしたり、臨時に必要なお金については、ハニーが、それは本当に必要かをよく考えて、あなたのファミリーをコントロールしたりして欲しい。」

「イエス、それで?」 (英語ではthen?と聞いてくる。このニュアンスがよくわからない・・)
「それと、ハニーにもできれば仕事をして欲しいんだ。それは、僕に何かあった時のためだよ。」

「オー、その話はわかるけど、フィリピンで仕事はないわ。本当に難しい。それともまたバーで働いたらいいの?」
「いや、バーはだめだ。もっとまともな仕事がいい。サラリーが安くたって構わない。まずは働いてお金を稼ぐことが大切だから・・」

「でもまじめな仕事は、ここには本当にないわよ。で、あなたは送金をストップしたいの?」
リンのあくまでも冷静な態度で、一番確認したいことを聞いてきた。

「いや、そんなことは言ってないよ。それはこれからも続ける。ただこれからは、もう少しよく考えながら、お金を使っていきたいと話してるだけだ。それに、毎月の送金から、少しずつでも貯金をするようにして欲しい。手元に、イマージェンシー(緊急事態)のためのお金をいつも持っていて欲しい。」

リンは、いつも送金したお金を全部使っていた。
だから手元にお金がなくなると、困ったという話をしてきたが、緊急事態といってもこちらもすぐに送金できるわけではなかった。
平日に銀行へ行く時間が取れるかどうかが一番の問題で、仮に銀行で送金しても、リンの手元にお金が届くのは、早くても翌日だった。

リンは「its ok」とだけ言った。
その言い方が、理解したとも取れたし、投げやりにも取れた。

リンはよく「its ok」と言う。
その時の言い方が、なんとなく冷たく感じられるのだった。
いつも諦めているような、冷めているような感じがするのだ。
それが僕をリンに対する誤解のスパイラルへ導く、一つの要因となっていったのだった。


僕にはその時、口には出さなかったことで考えていることが一つあった。
彼女たちが住む家を購入することであった。
家賃の心配をせずに住む家があるということは、生活をする上での安心感が全く違うと考えていた。
彼女たちの生活を安定させるためには、家を得ることと、リンや彼女のお兄さんが働いて、安定収入を得ることが必要だった。

僕の話が、その時のバカンスを楽しんでリラックスをしている空気に水をさしたのかどうか、僕は判断できないでいた。
なんとなく空気が冷めたような気もしたので、取りつくろおうと家の購入の話をしかけたが、なぜかその時、その話を飲みこんでしまった。

そしてその話は、いったんそこで終わった。

宜しけばポチっと↓
人気ブログランキングへ


posted at 12:00
Comment(0) | TrackBack(0)
カテゴリー:国際恋愛
エントリー:リン25 生活設計
2009年04月25日

リン24 のんびりバカンス

ボホールトロピクスリゾートホテルのレストランの屋外テーブルで、海をみながら全員そろって朝食。
元旦の朝であるのに、まったく正月らしい雰囲気はなかったが、一応ハッピーニューイヤーという挨拶で、食事をスタートした。

日本であれば、元旦の特別料理だとか特別サービスがあったりするものだが、フィリピンでは全くそのようなものはなく、ホテルはいつもと変わらない営業をしていた。

朝食の席で僕はみんなに言った。
「アテンションプリーズ!みんなに本日の予定を連絡します。本日の予定は何も無し!ナッシング!一日散歩をしてもよし、ホテルのプールで遊んでもよし。自由行動です。OK?」

5人の子供たちがそれぞれムキっと歯を出した笑顔で、OKとか、親指を立ててグー!などと返事をした。
子どもたちは、一日中プールで遊んでもよしということに、大満足していた。
僕はプールサイドで、ビールでも飲みながら本を読めればそれでよかった。


朝宣言した通り、のんびりとした一日だった。
プールサイドには、寝そべり用の白いサマーベッドがおかれ、その横にテーブルが置いてある。
それぞれのテーブル席には、直射日光を遮るように、パラソルがささっている。

真っ青なプールの水が太陽光を反射してまぶしいので、サングラスがないと目が痛い。
そしてパラソルで日陰になっていても、フィリピンはやはり暑い。

僕はサングラスをして、サマーベッドの上で本を読んでいた。
時々プールで遊ぶ子供たちの写真を撮った。
からだが暑くなってきたら、読書を中断してプールで遊ぶ子供たちに合流し、疲れてきたらプールサイドへ戻る。
リンは時々プールに来るが、暑くなるとすぐに部屋へ避難した。

そして昼過ぎには涼しい部屋で、みんな一緒に昼寝をし、夕方になってから、広いホテルの敷地内や外を探索した。

元旦であることをまるで忘れていた。
唯一正月らしい出来事と言えば、12月31日の深夜、12時を回った瞬間にあちこちでものすごい爆竹の音が鳴り響き、それで一旦目を覚ましたことくらいであった。



部屋の中の過ごし方は、それぞれ気ままであった。

僕はベッドに寝そべって本を読んでいることが多かった。
僕が本を読みだすと、リンは僕の胸を枕代わりにして、雑誌を読みだした。
そんな二人に子供がカメラを向けると、リンは僕に抱きつき、ポーズを作ったりした。
子供の前で、二人がいちゃいちゃするのは、教育上どうかと思ってしまうが、リンは意に介さず、また子供たちも全く普通にしていた。

僕のカメラに興味がある子どもたちは、我も我もとシャッターを押したがった。
その都度リンはポーズを変え、時には僕の頬にチューをして、子供たちにシャッターを押させていた。
おかげで二人のラブラブシーンが、数十枚もたまってしまった。

子どもたちは、本当に手がかからなかった。
大きな子が小さな子の面倒をよくみていたからだった。

あとはテレビを見たり、日記を書いたり、お絵かきをしたりと、それぞれの世界に没頭していた。
突然お腹が空いたとか、ジュースが飲みたいなどの我がままも一切言わず、僕やリンを煩わせることは全くなかった。

部屋の中は、7人中僕だけが唯一の男であった。
シャワーや着替えの時には、ある程度年上の女の子たちは、全てシャワールームで済ませて出てきた。
小さい子は、すっぽんぽんでシャワールームから飛び出してきて、リンがバスタオルで体をふいて、お姉さんが服をきさせてあげた。



夜は僕とリンが1つのベッドで寝て、5人の子供たちは残り二つのベッドで、うまく配置を決めて寝ていた。
セブのマリオットホテルでは、一つのキングサイズベッドで7人が一緒に寝ることもあったのだから、それよりはずっと余裕があった。

僕とリンは一緒に寝ていたが、子供たちが寝た後であっても、もちろん大人の営みは一切控えていた。
もしそんな二人を子供たちに見られでもしたら、それこそ教育上よくないとい感覚は、フィリピーナのリンでも持っていた。
それにリンは、まだ流産の痛手が体に残っているはずだったから、子供たちがいなくても、それは控えるべきだった。
リンの体調を考えると、いろいろな意味で、子供たちが一緒の旅行は正解だった。


子どもたちはリンの姪だが、いつも一緒に過ごしていると、リンは彼女たちを、まるで自分の子供のように思っているし、子供たちもリンを母親のように感じているに違いなかった。
他人の僕でさえ、子供たちがまるで自分の子供のような感覚になっていた。

フィリピン人の家族の絆は本当に強いが、このような体験を経て初めて、この絆の正体を理解できるのだと思った。
普通の日本人には、フィリピンファミリーの絆の本質を、簡単に理解できないかもしれない。


追記)
ちなみにこの子供たちは、今現在みんな立派なレディーになりました。
みんな今だに僕をアンクル(おじさん)と呼んでくれます。
リンも、彼女たちはこの時の思い出をずっと忘れていないわよと教えてくれました。

子供たちとは時々ビデオチャットやSkypeトーキング(パソコンTV電話)をします。
パソコンを開いていると、彼女たちの方から、ピコっとメッセージが入ってくるのです。
画面越しでも、綺麗で賢そうなレディーになった彼女たちを前にすると、ちょっとドキドキしてしまいます。
そして、あ〜、みんな大人の会話ができるようになったんだなぁと、感慨深いものがあるのです。

宜しけばポチっと↓
人気ブログランキングへ


posted at 12:00
Comment(0) | TrackBack(0)
カテゴリー:国際恋愛
エントリー:リン24 のんびりバカンス
2009年04月24日

リン23 ボホール探検

二日目はドライバー付きレンタカーをお願いし、ボホール島の中を探検した。

ボホールには世界的に有名なものがある。

一つは世界一小さい猿ターシャ。
手のひらの上に乗るほど小さいターシャは、おおきなまん丸の目を持ち、人が触ってもじっとしている、おとなしてい猿だ。
大きな眼をしているけれども、夜行性なので昼はほとんど見えていない。
絶滅危惧種で、とっても神経質な猿だ。
撮影時のフラッシュはターシャが驚かないように絶対禁止になっている。
食糧は昆虫が大好き。
他にトカゲやコウモリなども食べるらしい。

ターシャ
monkey.JPG


もう1つはチョコレートヒル。
写真のような小山が1268個もあるそうだ。
低いものは20m、高いものでは140mほどだとか。
写真は緑の山だが、4月〜6月の乾季になると、その色がブラウンに変色することから、チョコレートの丘という意味で、その名が付けられた。

P1010170.JPG



ロボック川巡り。
ボートに乗って、のんびりと水上散策。
川の両サイドには、ジャングルのような森林が広がっていて、時々牛がこちらを覗いている。
地元の子供が水遊びをしている光景にも出くわした。

P1010142.JPG



昼食は水上レストランで現地の料理を・・。
ボート2艘の上にのっかっているのがレストラン。
素朴な料理だが、美味しくいただいた。

P1010156.JPG


他にも、鍾乳洞、吊り橋、バクラヨン教会、血盟記念碑など、主だったボホールの観光地を巡った。
車でほぼ一日がかりの観光だった。
子どもたちは初めての観光旅行に、どこに行っても喜んでいた。

その日の夜は、ドライブの疲れで全員9時にはダウン。
おかけで僕は、次の日朝早く目が覚めて、朝やけに輝く美しい海を写真に収めることができた。

元旦の朝である。
リンや子供たちと一緒に、新しい年を迎えられたことに一人感謝。
みんなまだ、ぐっすり眠っている。
フィリピーナの朝は遅い・・・。(僕を除いて全員フィリピーナ)

P1010208.JPG


P1010210.JPG

宜しけばポチっと↓
人気ブログランキングへ


posted at 17:00
Comment(0) | TrackBack(0)
カテゴリー:国際恋愛
エントリー:リン23 ボホール探検

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。