フィリピーナと共に
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2011年08月23日

327.フィリピン人の生きる道

日曜日は、モナの友人の子供が3歳の誕生日ということで、誕生日会のプールパーティーに招待された。

未明から空気を引き裂くような雷と共に激しい雨が降っていたが、7時頃になるとすっかり良いお天気に様変わり。
家を出る時間は9時の予定なのに、7時にはベルもユリもお出かけ準備が整い、二人とも帽子をかぶり、鞄を肩から斜め掛けにして家の中をうろついている。
「まだ2時間もあるぞ〜、早すぎるよ」
と声をかける僕は、コーヒーを飲んでだらだらしていた。
どうせ車のお迎えが9時の予定であれば実際は10時頃になるだろうと思っていた僕が、8時45分にシャワールームに入ると同時に下の階から「きたよ〜」と声をかけられ、「はや!」(予定通りだが)と言いながら、どうせプールに入るのだからとシャワーを止めて急いで下へ降りる。

会場に到着後、大人が食べ物をテーブルの上に広げ始めるのとほぼ同時に、子供たちがすぐさまプールに飛び込んでいる。
スイミングが大好きなユリも、一緒に行ったベビーシッターとプールの中で上機嫌。
食べ物もすこぶる美味しい。豚の丸焼きも登場し、そのグロテスクな姿に圧倒された。
午後になってから、普段から我が家に遊びに来る顔見知りの友人たちも登場し、既にスイミングで疲れていた僕は、彼らと一緒にテーブルを囲んでビールを飲むことになった。

隣に座ったセッツという男性(年齢はモナと同じ29歳、子供は7歳、5歳くらいの男の子2人)が、少ししてからフランスへ行きたい話を始めた。
話を聞けば、フランス軍の外人部隊へ応募するため、その手続きについて調べているとのこと。
うまく採用されれば、現地での本人生活費はすべて軍持ちでただ。給料を全額フィリピンの家族へ送金できる。

しかし彼の本当の狙いは、5年間勤めあげればフランス国籍を取得できるというインセンティブである。(現状では延長契約を2年ほどしないと難しいという話もある)
フランス国籍を取得してしまえば、家族をフランスに呼び寄せることができるし、将来はその地で暮らしたい、それは子供の将来を考えてのことだという。
時々何もない空間を見つめながら話す仕草と、そのチャンスを得るためには少々金がかかるが、そんなものは後ですぐに取り返すことができると豪語することで、彼がそのことを大きなチャンスと捉え、そこに無限大の夢を寄せていることがうかがえた。
このままサードワールドで暮らしていたら、子供の将来はないという話が印象的である。
僕と反対側のセッツの隣に座るモンという男性は、その話を僕と一緒に黙って聞きながら、賛成とも不賛成ともつかぬ神妙な顔つきで、口をはさむことなく黙って聞いていた。

彼はフランス外人部隊の厳しさを認識しているようだったが、本当の戦地を送られる可能性について考えているのか、少々気になった。
僕のフランス外人部隊募集の知識は、5年働くとフランス国籍が取れ、15年働くと年金が貰える。15年働くためには5年契約が終了後任期延長を申し出て、1年や3年の延長契約を結び、それを繰り返すことができて初めて可能となる。
年金は、手続きさえすれば母国に帰ってからも支給される。給料は一月15万〜20万円ほどだったと記憶している。
現在、犯罪経歴がある人は、入隊を許可されない。(かつては悪の巣窟と言われ、恐ろしい組織だったが改善されたと聞いている)
5年の契約期間の内、2年間はフランス国外での勤務が義務付けられていて、その場合は特別手当が出る(これは彼も知っていた)。
雇用条件はフランス人とほぼ同等で、大変狭き門だとされるが、本人の努力・能力次第では士官の道も開けているとされる。
一番の問題は、もしアメリカが戦争を起こしフランス軍が支援するとなれば、真っ先に外人部隊が戦場へ送られるし、それ以外のフランスが関わる紛争でも同じ。実際の戦場へ出向く危険性が高い。
国内で同意が得られにくい、汚くリスクの大きい仕事を請け負うのが、フランス外人部隊の主な役割とされているからだ。
ただしあくまでも正規軍なので、任務中の怪我、病気、もしくは死亡については、フランス人と同様、すべてフランス軍が責任を持って保証することになっている。
(ここが傭兵との最大の違い。現在傭兵制度は国際的に禁止されている)

彼はフランス軍で危険な任務をあてがわれることがあったとしても、この話を是非進めたいと言っていた。
自分や家族が、将来性のないサードワールドから抜け出すチャンスは少ないのだと。
10年や20年後に幸せになっている人というのは、おそらく彼のように、現状を恨んでいるだけではなく、果敢に挑戦する人なのだろう。
若いうちにチャレンジしないと、どうにも動けなくなってしまう。
フランス外人部隊の話しにしても、年齢上限は40歳までだ。

サードワールドに生まれたハンディというものは、決して小さくない。
日本パスポート所持者のように、世界各国、自由に出入りすることができない。
彼にとって最初の難関は、フランスへ渡るツーリストVISAの取得だそうだ。
マニラのマカティにフランス大使館があるらしいので、そこで相談してみると言っていたが、それらを含めた諸々の費用も馬鹿にならない。
最初にかかる様々な費用は、兄弟や親戚から借り集めれば何とかなると言う。
良い話かそうでないのか今一つ判断できず、がんばれとも止めた方が良いとも言えずに、僕はその話を頷いて聞くだけであった。
頼まれたわけではないが、とりあえず今、彼が問い合わせをするべき連絡先、待遇、リスクなどを調べている。


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2011年08月22日

326.女同士の井戸端会議

今回はちょっとシリアスな話題から逸れるが、ある意味とてもシリアスな話かもしれない。
ある旦那さんの話し。
ある方が翻訳ソフトを使用した時に分かりにくいよう言葉を選んで書くが、前々回の記事で取り上げた、最近ひょっこり現れたお方のこと。

年齢は50を少し超えていると聞いている。
彼はとにかく好きものらしい。
なぜ知っているかと言えば、その奥方と、我が家の女ボスお二人、そして別の叔母様とで、具体的な事例を上げて、井戸端会議をしているからだ。
それがあの方を通して僕の耳に入る。

「え?いつもそんなことを話しているの?」
と、まさに赤面してしまうような内容に驚きながら、
「まっ、まさかうちのことも、具体的に教えている?」
などと、まずは一番気になることを確認する。

「言う訳ないでしょ、それ言ったら、私がスケベだってばれるでしょ、へへへ」
という回答に、何かズレを感じるような、感じないような、ホッとするような、それちょっと違うだろと言い返したくなるような妙な気分になりながら、とりあえず具体事例をあげて我が家の秘話を話題に出していないことに安堵したりする。
(誤解を招かないように言っておけば、我が家は人様と違うような特別なことは無いと思っておりますが・・)

話の内容は、あれの頻度、迫り方、合体の時の様子や感触など。
旦那様は毎日せまってくるそうで、しかもかなり積極的に半ば強引。(犯罪に近い場合も)
仕方なく応じているが、強引さがあるせいか、潤滑油が足りなくて痛いから嫌いだとか何とか・・・。
そこまで話が及ぶと、僕もただただ無言になる。
それだけではない、普段の癖、悪態など、とにかく気に入らないことが色々と出てくる。
僕はこの家にいながら、彼の生態を全て把握しているような気分になる。

その旦那様、お酒が入ると自分の子供のことで、本当は誰の子供だと奥方に文句口調で迫るらしい。最近は二人目の子供に対して言うらしいが、かつては一人目の子供のことでそう言っていた。
彼はいつでも奥方の不倫を疑っているし、それでいつも喧嘩になる。
フィリピン人男性は嫉妬深いと思っていたが(フィリピーナの嫉妬深さもたいしたものだが、それに輪をかけてすごい)、それがわかっている僕が傍で見ても、彼の場合は度が過ぎる)

それは愛のある証だと言って笑い話で終われば良いが、叔母さんは本気で旦那を嫌っているから、全く笑い話にならない。
結婚してまだ4年経っていないはずなのに、どうしたらそうなるのか不思議だ。
それを聞いたママは大激怒。大事な妹に、なんて愚劣なことを言うのだ、頭がおかしいとまでおっしゃった。それにモナも同調。
そこまでは良いが、それで勢いづいた奥方が、自分の旦那のことを、更にクソメソにおっしゃる。
こうして井戸端会議は青天井に盛り上がっていく。(なんか、いつも同じパターンのような気もするが・・)
盛り上がった内容は、全て僕の耳に入る。

僕はそんな話は聞かなくても良い。聞いても所詮他人事。
こちらに迷惑がかからなければ、人の家のことだからどうでも良いと応えている。

僕はかつて一度だけ、その旦那様と一緒にお酒を飲んだ。
調子が良くて、自分の自慢話が延々と続き、周囲を疲れさせるタイプ。決して信用してはならないフィリピン人という印象。
だから僕も彼を好きではないが、陰で噂されている内容には哀れに感じることもある。

いろいろ文句が出る中で、僕は、そんな男性を選んだ叔母さんも悪いと言った。
モナは、たくさんのボラボラ(綺麗だとか愛しているとか、一生大事にするとかいったお世辞や耳に優しい言葉)に騙されたんでしょうと、叔母さんを擁護。
それも含めて相手の本性を見抜けなかったのだから、やはり叔母さんにも責任はある。
大体僕は、一度お酒を飲んだだけで怪しい人だとすぐにわかったのだから、彼の性根を見抜くのはそれほど難しくなかったはずだ。

いや、この際人を見る目があるかどうかはどうでも良い話で、とにかくフィリピーナは、親子・叔母と姪の間でも、かなりきわどい話までオープンにしているということが、ここでは大切なテーマである。
我が家は特別なのだろうか?
とにかく良く確認をして、よくよく釘をさしておかないと、何かの機会に相手の両親、親戚と顔を合わせた時、変な色眼鏡で見られる可能性があることをこの場で御忠告申し上げておきたい。


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カテゴリー:フィリピン生活
エントリー:326.女同士の井戸端会議
2011年08月21日

325.フィリピンの情景

僕はこのブログの中で、前回の記事のように、フィリピンの負の部分を随分と取り上げている。
それらはあらためて書いた記事もあれば、日々の自分の気持ちをストレートに表現するものもある。ムカつく事があればムカついたままに書いた記事もあった。
なぜフィリピンのマイナス面を書くかと言えば、読者に、フィリピンに安易な幻想だけを持ち、ここで暮らそうなどと思って欲しくないからである。

南国の青い海とまぶしい太陽とそよ風、フレンドリーで笑顔の似合うフィリピン人、安い物価でメイドを2〜3人雇い優雅な生活。
これらは100%嘘ではないが、そのようなものを鵜呑みに信じて実際に移住したら、まるで話が違うではないかと落胆する人が実際にいる。
移住する人の夢想があまりにも誇大化していたり、日本とまるで同じ生活をすることが当たり前だと思っていたり、上辺だけのフィリピンに憧れを抱いていた人がそうなる。

実際に、日本の暮らしが世界標準だと勘違いしている人に、ストレスと危険が満載の後進国暮らしは大変厳しいと断言できる。
もしくは、それでもフィリピンが良いと確信を持っている人でなければ、数々襲いかかる災難、ストレスに負けてしまう。
自分の適応能力を信じ、何事にも動じない精神力を持っていると自信のある方はよい。
そうではない人は、話が違うと日本へ逃げ帰る場合に多大なロスを生むことを承知しておいた方が良い。
それでも日本に逃げ帰ることが出来る人はまだ良いが、後に引きない状況になってしまう方は本当に不幸だ。そのような人はあらためてフィリピンで暮らすことの意義を見出す必要が出てくるが、それが明確にならなければフィリピンの生活は生き地獄と化す。

正直に申し上げれば、フィリピン生活経験の長い方のブログを読み、実は僕はまだ、フィリピンの本当の大変さを知らない平和な奴ではないのかという危惧も持っている。
それは、フィリピンの酷い実態を書いたブログを読み、いつも十分あり得る話だと納得しているからだ。

それでも今のところ僕は、細かいところで不安やストレスを持つことはあるものの、やはりこのフィリピンが好きであることに変わりない。
それは時々、本当に些細なことで実感する。
例えばジプニー(地元の人が利用する安いバス)に乗り、古く汚い街並みを眺めながら、そこに素朴な生活感を感じる時、ジプニーの他の乗客と目が合った時に笑みを浮かべながら目で挨拶し合う時、店先に置かれたスピーカーから大音量でテンポの良い音楽が流れている時、自然の中で手作り料理を食べながら思い切り遊ぶ時、親戚一同が集まって会話が弾む時、子供を囲んで底なしの笑いが家中に響き渡っている時、早朝の青紫と橙が混ざった色に染まった空を見ながらコーヒーを飲む時、涼しい風が入ってくる部屋でベッドに大の字に寝転んだ時・・・と、数々ある。

それが何の役に立つのか、くだらない感傷は災いをもたらすだけと言われるかもしれないし、それはある意味正しい意見のようにも思える。
しかし僕は、それらが自分の心の栄養になっていると言えるのである。
なぜかは分からないが、初めてフィリピンを訪れた時から、それらに驚いて、新鮮だと思い、懐かしさを感じ、好きだと思った。
フィリピンを初めて訪れてから既に7〜8年経つかもしれないが、それらは僕にとって、いまだに色あせていない。
なぜそのように感じるのか、もしかしたら、自分の生い立ちに関係するかもしれないし、フィリピンで経験したことが関係するかもしれない。または社会人として20年生きた日本での生活から逃れたかっただけかもしれない。

これは全ての人に当てはまることでないと思われるが、僕にとっては、とにかく心地よくて引き込まれそうな情景が、ここにたくさんある。
自分の中にこのような価値観があるから、僕は何かと煩わしいフィリピンからできることなら離れたくないと思っているし、これがある限り、僕はフィリピンを嫌いにはならないだろうとも思っている。災難をできるだけ回避したいと日々考えるし、何とかならんかと葛藤する。

フィリピンのこのような情景は、しばらくは変わらないだろう。
変わるとすれば、それは自分の気持ちの方なのだろうと思っている。


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カテゴリー:フィリピン生活
エントリー:325.フィリピンの情景

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