フィリピーナと共に
ブログ構成がわかる目次はここから入れます
2010年08月29日

150.たばこの値上げ

僕は普段喫煙をするが、モナはたばこの匂いが大嫌い。そして体に悪いからと、いつもたばこをやめなさいと言われている。
日本は10月1日から、たばこが値上げになるとか。それでも最大450円であれば、価格の点ではまだ、たばこをやめようというレベルではない。

現在フィリピンではマルボロ一箱が約50円。これは一本の価格ではなく、20本入り一箱の価格である。この価格でも、フィリピンのコンビニなどでは、たばこはばら売りされている。つまりたばこ1本とか、3本などと言って買うことができる。おそらく地元の人たちは、お金があれば一箱単位で買うのだろうが、お金がないときには、1本とか2本だけを買うということなのだろう。ばら売りたばこがいくらかは知らないが、高めのマルボロが一箱50円だとすれば、普通にそれを20で割ると2.5円/1本という計算になる。
以前小さなコンビニで、マルボロ二つと言ったら、マルボロ2本を差し出されて苦笑したことがある。2箱も買う人は少ないのだろうか。少し驚いた。

ジャマイカではランチの時に、いつも地元のラジオ放送を流している。言葉はビコールなので、僕には何を話しているのかさっぱりわからない。
突然ダディーが、そのラジオ放送に反応した。そして、フィリピンでたばこ一箱が1000ペソ(2000円)になるとラジオで言っていると教えてくれた。僕は「え?」と言って、聞いてもわからないラジオ放送に、条件反射的に耳を傾けると、ワンタウサントとかフィフティーとか言っている。その単語から、一箱1000ペソ(2000円)で、一本50ペソ(100円)になると話しているのがわかる。
しかし、現在一箱50円が、なぜそこからいきなり1本50円になるのか、僕にはさっぱり理解できない。世界最低レベル価格から、一気に世界最高レベル価格への移行である。物事には順序というものがあるだろう。

ラジオの内容は、フィリピンでは医療費が高く、各家庭の医療費負担が大きくなっているため、その一番の要因のたばこを思い切り値上げしてしまうのだと話していたそうだ。これがいつから実行されるのかわからない。また、まだ値上げが計画段階なのか、それとも決定事項なのか、それすらわからない。

最近はなんでもありのフィリピンでも、喫煙については世間の風当たりが強くなっている。隣の街レガスピ(県庁所在地のようなところ)では、路上も含めて全面禁煙となった。ルールを無視して適当な場所で吸っていると罰金だそうだ。もし路上喫煙がおまわりさんに見つかると、それこそ罰金ならぬ袖の下となる。

最近は僕の日本の居住地神奈川も、喫煙に関する県の新条令が施行され、公共施設での禁煙・分煙がとても厳しくなった。ファミリーレストランでは、よく会社の中で見かける喫煙ルームのような小部屋が用意され、そこでしか吸えなくなってしまったところが多い。パチンコ屋では入口のドアに、わざわざたばこ吸えますと書かれていたりする。

それにしても、一箱450円程度では一日の本数を減らすか程度であるが、一箱2000円にもなると、安月給の僕はたばこをやめることを真剣に考える必要がある。もしくは僕もいつもコンビニで、マルボロ2本などと言って、ばら売りを利用することになってしまう。

たばこは体に悪いというが、僕にとっては禁煙の方がよほど体に悪い。精神衛生上、非常に悪い上、以前禁煙をした時にとても太った。太ってからは血中脂肪が大幅に増え、健康診断で要観察となった。血中脂肪増加は脳梗塞などの原因になりかねないので、とにかく大好きなラーメンを食べる回数を大幅に減らし、ついでに食事の量も減らした。体重はそれほど減らなかったが、おかげで血中脂肪がようやく人並みに落ち着いた。
(ちなみに禁煙と血中脂肪は、直接因果関係はないと思います。禁煙が食欲増進に繋がり、その結果肥満・血中脂肪増加になりました。)
結局10年以上続けた禁煙は、ある仕事のストレスが原因で解除となり、それからはまた、一日一箱の喫煙者へと逆戻りしている。

しかし喫煙者が随分と疎外される世の中になり、別の意味で喫煙が精神衛生上悪いケースも出てきたことを実感する今日この頃、一箱2000円の情報は僕の心を大きく揺さぶった。そこで少し考えていたのが、電子たばこである。今度日本に来たら、それを試してみようと決めていたのだが、昨日とうとうそれを買った。コンビニでカートリッジが6本ついて2500円。

電子タバコは吸い込むと、たばこと同じような煙が出る。と言ってもこれは水蒸気で、本当の煙ではない。もちろんタール、ニコチンは0である。そして吸い込んだときには、先端のLEDが赤く点灯し、人が吸っているのを見ると、まるで本物のたばこを吸っているように見える。それで興味を抱いていたのだが、実際に購入し試してみたというわけだ。

使ってみて、この電子たばこには、傍目ではわからない問題がいくつかあることがわかった。
まず煙は良くできているのだが、その煙は単なる水蒸気なので、まるでウルトラスーパーライトのたばこを吸っているような感覚である(これは当たり前なのだが・・)。普段強めのマルボロを吸っている僕には、少々それがきつい。煙が出ていることで、半分本物のたばこを吸っているような感覚になるので、かえってそれを際立たってしまう。
そして吸う込む際の空気抵抗が少ない。本物のたばこも、軽めのものはフィルターに空気穴を多めに開けてあるので空気抵抗が少ないのだが、更にその上をいく。
そして最後の問題は、やや重いということである。例えばPCのキーボードをたたくときなど、くわえたばこで作業をしたくなったりするのだが、この電子たばこは重すぎて、くわえたばこができない。上下の唇で挟み込むと、自重で下にだらんと垂れさがる。しかもPCに夢中になると、力を入れていた唇の力が緩み、電子たばこが抜け落ちる。

とりあえずモナには、電子タバコを買ったと報告した。スカイプで煙を吐くところを見せると、画面上では本物のたばこと見分けがつかないそうだ。僕が電子タバコだということを示すために、それを吸ったあと、赤く燃えているように見える先端を頬につけたり口の中に入れたりしたら、モナは「マジックみたいだなぁ、今度ベルにも見せてやって。ベル驚くよ」と、喜んでいた。少し観点が違うようだが、まあ良しとしよう。2500円も出して結局使わないことになっても、せめてマジックのネタになることがわかったので、その分は元が取れそうだ。

それにしてもフィリピンは、本当にたばこの20倍値上げを慣行するのだろうか。もし本当にそれをやるとしたら、かなり怖い国である。国を変えるには思い切った決断と実行は必要だが、市民の生活習慣をまるで無視したやり方は少し困りものだ。
今回はたばこだからいいのかもしれないが、これがもっと幅広い人たちの生活に密着した内容であれば、暴動が起きかねない。
きっとたばこを売っている会社は、この情報を元に、必死に議員や政府の実力者と接触しているのだろう。そしてまたお金が動くことは容易に想像ができる。
本当に値上がりしたら、今度こそたばこを止めるかどうか、思案のしどころだ。

↓宜しければどうかポチっと m(__)m
人気ブログランキングへblogram投票ボタン



posted at 10:58
Comment(2) | TrackBack(0)
カテゴリー:フィリピン生活
エントリー:150.たばこの値上げ
2010年08月28日

149.マニラバスジャック事件

先日はマニラのバスジャック事件で、フィリピン中が大騒ぎになった。
実は僕もTVの前に釘付けで、生中継されるその様子を、固唾をのんで見守っていたのだ。

こんな事件をブログで速報すると、少しは見直されるかもしれないと思いながらも、中々重い腰が上がらなかった。一段落ついてパソコンを覗いてみると、あらら、他の方のブログ更新情報がいくつか届いている。それらのブログを見てみると、やはりバス事件の速報が・・・。いやぁ、さすがに皆さん早い。今さら同じような速報をだしてもつまらないだけだと、それをあっさり諦め、みんなが忘れそうな今頃になってようやく、バスの記事に触れようと思いついた次第だ。なぜ今か・・・実はバス事件の翌日、僕はマニラから日本へ飛んだのである。そして日本ではまたまた多忙で、ブログ更新どころではなかったという訳で、ようやく今・・ということだ。

あの事件の翌日、マニラの国際空港で中国人を見かけると、まさか昨日のバスに乗っていた人じゃあないよねと思ってしまい、いつもよりジロジロと見てしまった。しかしフィリピンに嫌気がさして、一日でも早く帰りたいと翌日飛んだ方もいるかもしれない。元々あの団体さんは、事件があったあの夜に帰国予定だったそうだから、もしかしたら本当に、被害者の方と空港で会っているかもしれない。そう思うとあの事件もより一層身近なものに感じてしまう。

ということで、今頃日本でバスジャック事件に触れているのだが、それにしても今年の日本は暑い。間違いなくフィリピンよりも暑い。フィリピンの方がずっと過ごしやすかった気がする。日本ってこんなに湿度が高かったかな?と思うほど、不快指数全開状態。本当にすごい夏だ。

また話しが逸れているので、とりあえずバス事件の話を続ける。
僕は固唾をのんであの事件の行方を見守っていたのだが、事態が進展した警官突入あたりからあらあらと思うようになった。
精鋭部隊なのかどうか知らないが、バスに近づいた警官はみんなへっぴり腰で、大きなハンマーでバスのドアを壊している。そんなに長い時間ドンドンとどついていたら、中の犯人を刺激するだけだろうと思うのだが、サイドのドア、フロントガラスにハンマーを叩きつけては、恐る恐る後ずさり。時々ハンマーが警官の手からスポッと抜けて、バスの中に飛び込んだりする滑稽な姿を、1時間以上も披露していた。
そもそもなぜハンマーなのか。
「フィリピンのポリスの主力装備はハンマーか?」そしてハンマーがバスの中に入り込んでも、すぐに新しいハンマーが登場する様子を見ながら、「ハンマーを買う予算はあるらしい」などとモナに冗談を言ったくらい、ハンマーはあの場にそぐわない、妙な印象を与えた。

一向に事態が進展しないその様子に、横にいたダディーが「他のカントリー(国)の人たちは、みんな笑っているなぁ」と、僕が言いたいことを独り言のようにぼそっと代弁してくれる。
結局犯人はスナイパーの弾丸に倒れて死んでしまったが、最初のコント劇のようなあれは、一体何だったのだろうか。しかも警官が突入してから、まだ生きている人質の方が数名、バスから出てきた。やはり全員死亡していたわけではなかった。とすれば、あの長時間に及んだハンマー攻撃は、人質の方には生きた心地がしない愚策だったということになる。
ある方のブログに、この事件でフィリピンは世界中に自分の恥をさらしてしまったと書かれていたが、まさにその通りである。

まあ事の詳細は、各種ニュースやブログで早々にアップされていたので、これ以上は触れないが、僕はフィリピン警察のこの対応を見ていて、これが日本やアメリカだったら、どうだろうかと考えていた。

日本であれば、簡単には突入はしない。次の行動に及ぶまでじれったいほど時間をかける。強硬策が失敗したら、間違いなく誰かの首が飛ぶので、おのずと慎重になる。慎重に事を運んだ上での失敗の方が、言い訳がしやすいと考えている。現場は状況優先で、自分の目で見て人質の安全を第一に考えるから、優柔不断な上層部の判断をじれったいと現場で地団太を踏んでいる。自ずと「事件は会議室で起こっているんじゃない!現場で起こっているんだ!」と、どこかで聞いたことのある本気のセリフが飛び出したりする。最後は犯人投降か、警察と犯人の原始的な揉み合いで収拾となる。

アメリカはそのような卑劣な行動には屈しないという姿勢を示すため、状況把握が済んでしまえば、多少の犠牲が出ようが簡単に強硬策を取る。次に犯行を予定している人がそれを見たら、恐ろしくてそんな馬鹿な真似はやめておこうと思わせるような警告の意味を持たせているので、多少の犠牲はやむを得ないと考える。それが数々の凶悪犯罪を抑制しているのだと真剣に思っている。
行動も電光石火。だいたいが「1・2・3」で、行動が次の展開に入っている。最初から手順がきっちりと決まっていて、それがしっかりと隊員に意思統一され、一糸乱れぬ秒単位の作戦行動となる。命がかかっているから真剣だが、TVに映っていることを意識しているのかと思わせるほど、見た目もカッコいい。人質を救うことよりも、まずは犯人を殺すことを念頭に置いた行動を取り、獲物に一直線に向かっていく。
そして偶然にして犠牲者が一人もでずに事件解決となったあかつきには、如何にも予定通りだったような会見を開く。

それらと比べてフィリピン警察の対応は、何か中途半端さを感じさせるものだった。例えばTVを見ながら、モナはなぜティアガス(催涙弾)を使わないのだと言っていた。確かに普通は使うだろうと思う。それに対して僕は、いやいや、今のところポリスはそのつもりがないと思うよ、なぜなら、誰ひとりガスマスクを装着していないでしょうと、偉そうに言っていた。しかし、ポリスは結局催涙弾を使い、ガスマスクを装着せずにバスの中へと入り、自ら涙を流しまくっているという醜態を世間にさらした。手際も悪かったけれど、普段本当に訓練しているのか?というちぐはぐさが目立っていた。
一事が万事この調子で、それがCNNを通じて世界中に放映されているものだから、フィリピン人には耐えがたい映像だったのかもしれない。

しかし僕は、更によく考えてみた。あのへっぴり腰の警官たちは、あんなことに命をかけるほど、サラリーをもらっていないのではないかと。だから、本当に自分が撃たれるかもしれないというあの状況で、へっぴり腰になるのは当然かもしれないと思ったのである。。犯人は機関銃もどきを持っていたのだから、それを連射されたらたまらないはずだ。

それでなくとも普段から、フィリピンの警官はまじめに仕事をしているようには見えない。如何に楽をして、如何に安定したサラリーや臨時収入を得るかに考えを巡らしているように見える。僕は時々そのような態度の人を、皮肉を込めて効率至上主義者と呼んでいる。如何に頭や体力を使わず、効率良く収入を得たり増やすかのみを考える人たちのことである。

そんな人たちがいざという時に、自分の命をかえりみない作戦行動などとれるはずがない。きっとハンマーを振り下ろしていたあの人間も、ボスにハンマーを渡されながらお前がやれと言われ、「なんで俺が・・身を守る装備は他にないのか」と心細く思いながら、いやいややっているのだろうと推測している。
少し批判調になってしまったが、それほど命をかけるにはサラリーが小さいはずである。しかもあの様子を見ていると、自分たちの身の安全も考慮した作戦など無かったはずだから、ハンマーを渡され最前線に行けと言われてもたまったものではない。よくその場で、たった今警官を辞めますと言わなかったものだ。

そして次に考えたのが、もし自分がフィリピンであのような事件に巻き込まれたら、この国では人の助けなど一切あてにしないだろうということだ。それをはっきりと自覚した事件であった。あのようなフィリピン警察の実力の無さなど、知らない方が幸せだったかもしれない。
話しだけでは、フィリピン警察などあてにならないと聞いていたが、深刻にそれを実感させられたのである。自分の命は自分自身で守らなければならないと、痛感した事件であった。

↓宜しければどうかポチっと m(__)m
人気ブログランキングへblogram投票ボタン



2010年08月24日

148.気の長いフィリピン人

仕事中に流している音楽が、ぷつりと止まった。最後の曲だったのか?と思ったが、家じゅうが静かになっているので、それで停電だと気付く。
またか・・・。この一カ月間で、何度停電があったことだろう。覚えているだけで4回はある。つまり一週間に一度は停電がある。一度停まると、いつ復旧するのか全くわからない。早ければ1〜2時間。遅ければ1日。
今のところ、ここタバコシティーにおける仕事に支障をきたす問題は、停電とインターネット速度が遅いという二つ。それ以外は、普段家で仕事をしているので、仕事中余計な雑音が多いことだ。

マニラでは、おそらく停電の心配などはいらないと思うのだが、田舎町ではまだ仕方がないのだろう。
それにしても、なぜ停電するのかがさっぱりわからない。トランスが頻繁に故障するのだろうか。ここに住んでいる人たちには、電気がライフラインの一つだという考えが希薄だ。だから住民は電気が停まっても何とも思わないし、電気を管理する会社も、特に急ぐことなく対処していると思われる。せめて停まってしまったら、1秒でも早く復旧させなければならないという使命感が欲しいものだが、それをここで期待する方が間違いだと言われそうだ。

どちらも対策が不可能な問題ではない。停電対策は、自家発電機を買えば良い。これはここフィリピンではそれほど高い物ではない。
もし自分の家に自家発電を入れて、停電時に近所の家にも電気が通っていたら、電気泥棒の実態がわかるかもしれないと、前の古い家にいた時に思っていた。古い家で送電線からの引き込みを手繰った時にいろいろと絡み合っていたので、一体何がどうなっているのかわからなかったからだ。もしかしたら、泥棒されていたかもしれないと思っている。
このジャマイカでは家と家が離れているし、ご近所はお金持ちばかりなので、電気泥棒はないと思われるが・・・。

インターネットは、電話のランドラインがここに引かれたらブロードバンドが使用できるので、スピードの問題は解消する。それでも日本に比べれば遅いかもしれないが、今使用している電波式に慣れた僕には、ブロードバンドは光ケーブル並みのスピードに感じる。以前古い家にブロードバンドを引いて使った時には、感動ものだった。

この電話線の話も一向に先に進まない。住民で団結し、ジャマイカの管理会社に今年1月にはランドラインを通すと約束させたが、それがもうじき9月である。1月と言われた時に、それじゃあ3月くらいかと思っていた僕は、自分の見通しの甘さを痛感した。
そもそもこの土地の購入契約書には、電気、ガス、水道、電話線などが完備と書かれているので、既に重大な契約違反であるが、それでもこの調子である。

実は2か月ほど前に、ケーブルTVをこのジャマイカ内に引くという話が持ち上がった。ほとんどの住民が同意し、契約書のサインも終了し、あとは待つばかりとなってから早2か月。
普通はケーブルTVがあれば、そのラインでインターネットもできるはずだからとモナに言ったが、モナは信用しない。
とにかくケーブルTVがどうなっているか、一度調べてみろとモナの尻を叩いたところ、意外な事実がわかった。

まず、このジャマイカに引くケーブルTVラインは、電話、TV、インターネットがセットになったオールインワンタイプだということ。やはりインターネットが使えるのだ。僕はここで、ほらみろとモナに対して少し鼻息が荒くなる。

ではこのケーブル設置の進捗がどうなっているのかをジャマイカ事務所に問い合わせたところ、住民代表に金額は提示しているので、彼の決定を待っているとの返事だった。住民代表はユリのニーノになってくれた方の一人で、何かの会社の社長をしている人である。礼儀正しく温厚な人だ。

それではなぜ決定が遅れているかについて調べてみたら、住民代表はジャマイカ事務所に、ケーブルTV設置に関する一軒あたりの初期費用を8000ペソ(16000円)と提示されたが、その金額が高すぎるので、ジャマイカ事務所と交渉をしているとのことだ。

しかしその背後に、少々複雑な事情があることがわかった。金額交渉に埒が明かないため、住民代表が直接ケーブルTV会社に問い合わせたら、ケーブルTV会社がジャマイカ事務所に提示した金額が半額の4000ペソ(8000円)だということが発覚した。
ではその差額は一体何だと、窓口になっているジャマイカ事務所マネージャーを追求したら、彼は適当なことを言って誤魔化そうとしているらしく、しまいに住民代表者が怒ってしまったらしい。
差額がそのマネージャーのポケットに入ることは、誰の目にも明らかである。トータルすると、結構な金額だ。
今ではその住民代表の方も、嫌気がさして面倒になったと話しているそうである。
こんな事情があり、ケーブルTVも進まない。

一事が万事、この調子である。事務所マネージャーの不正が発覚したならば、ジャマイカ管理会社のもっと偉い人に直訴する手もあるだろうが、どこかで動きが停まってしまうのだ。
基本的にフィリピン人は、中国人とは正反対で争い事を嫌う傾向がある。これが中国人であれば、丁々発止の大議論になることは間違いない。
いや、このケースでは、日本人でも事の次第をはっきりさせるように動くだろう。

この国では、この手の不正は日常茶飯事なので、このように真相がわかったとしても、どこかでまたかと諦めてしまうのだろうか。
優しいと言えばそのようにも見えるが、このような体質が、この国を蝕んでいるようにも見えるのである。

日本が貧困にあえいでいた時も、人の弱みにつけ込み、またはずる賢い方法でのし上がった人は多数いるが、全体としては不正を嫌う日本人の気質が功を奏し、今や日本は不正が徹底追究される社会になった。公務員も銀行員も、不正がしにくい社会になっているから、それが極めて少ない。そしてそのような道徳が根付いている。
それでも不正をする人はいるが、もし発覚すれば社会的に抹殺されるのは間違いないので、相当なリスクを要する。つまりハイリスク・ハイリターンの世界である。

ここフィリピンでは、ローリスク・ハイリターンであるから、誰でも気軽に不正をする。もっともそれは、中国も同じである。
中国の場合、公務員の不正が発覚すると死刑になるから重罪ではあるが、中国全体では不正が黙認されている節があり、そろそろ引き締めなければとなると、見せしめに誰かが断罪される。だから日常的に袖の下がまかり通っている。


それにしても不思議な世界である。みんながどうなったのかなぁと言いながら、だまって待っている。今回のように調べると、事情くらいはすぐわかるのだが、何もせずにただ待っている。何かを購入し、約束した配達の期日を過ぎて手元に届かなくても同じである。購入した店に、どのようになっているのか問い合わせようとせず、ただ待っている。翌日あたりに、「あれ?おかしな」という話になる。
とにかく気が長い。時間に追われることなく暮らしてきた習慣が、体に染みついているようだ。それがある意味、平和だと言えなくもないが・・。あまりうるさく言うと、日本人はなぜ時間にうるさいのだと逆に言われそうだ。

とにかくここは、今後この問題がどうなるか、成り行きを見守ろう。傍観である。
どのように解決していくのか、または解決しないのか、中々興味深い問題である。

↓宜しければどうかポチっと m(__)m
人気ブログランキングへblogram投票ボタン



posted at 05:00
Comment(0) | TrackBack(0)
カテゴリー:フィリピン生活
エントリー:148.気の長いフィリピン人

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。